"SWAN SF1"万年筆

この機関銃は誰に向けられているのですか?
  我々は内務大臣に直属し、
  国内に潜入せる敵性人種を捜索して、
  射殺、撲殺、焼殺することが任務です。
ブラボー、国民はあなた方の任務に感謝するでしょう。
あなた方は憂国の士、人民の英雄、国民の模範です。


市民を”人間の盾”として製鉄所に立て籠もっていたアゾフ連隊の兵士が、ロシア軍の包囲網を脱出できず、ついに降伏したというニュースがようやく吾人の耳に達したところであるが、その悔しさにたまりかね、ゼレンスキー大統領が、ロシアのプーチン大統領を、彼のチャップリンの演じる”独裁者”になぞらえたのは、滑稽を通り越して悲惨ですらある。

彼の”独裁者”の理念を受け継ぐ者として、彼れ以上に適した役者を思い浮かべることができないからであるが、しかし疑問に思うのは、彼自身は彼の”独裁者”の演説を聴いたことがないのではないかということである。 おそらく読者の中にもチャップリンの演じる”独裁者”の演説を聴いたことがない人がいるのであろうし、あるいは聴いたことがあったとしても、もう一度聴いておくのは、非常に良い事のようにと思われるので、下に記しておきます、――
  ≪偉大な独裁者の最後の演説≫
残念だが、わたしは皇帝になろうとは思わない。それはわたしの仕事ではないからである。わたしは、誰かを支配したり、力で統治したりすることを望まない。わたしはむしろ誰かを助けたいと望んでいる、もし叶うならば、ユダヤ人であろうが、キリスト教徒であろうが、黒人も、白人も、われわれは皆が互いに助け合うべきだと思っている。人間とは、そういうものだからだ。

わたし達は互いの幸福の側で生活することを望んでいる。決して互いの悲惨の側で生活したいとは望まない。わたし達は互いに敵意と軽蔑とで応酬することを望まない。この世界の中には、あらゆる人の為めの余地がある。そしてこの地球は、互いに提供しあうことができるほど、富んでいるのだ。

その道は我々を自由にし、美しくすることもできたが、我々はその道を見失ってしまった。 貪欲が人々の魂に毒を注入するので、憎悪が世界を封鎖し、悲惨と流血の中へ我々を追いやる。我々はスピードを発展させたが、我々は自分自身をその中に閉じ込めてしまった。機械装置は豊かさを与えながら、我々を欲望の中に置き去りにした。我々の知識は我々を冷笑家にし、我々の賢さは、我々を冷酷で不親切にした。 我々は余りにも多くを考えながら、感じるのはほんの少しだ。我々が機械を必要とするよりも、もっと多く我々は人間性を必要としている。我々が賢さを必要とするよりも、もっと多く我々は親切や、優しさを必要としている。これ等の特質を失えば、人生は暴力にまみれ、全てを失うだろう、‥‥

飛行機やラジオは互いの親密さを増大させたが、これ等の発明品は本質的に、人々の中の善良さを求めて叫んでおり、普遍的な兄弟愛を求め、我々全体がひとつになるよう求めて叫んでいるのである。 今や、わたしの声は世界中の数百万の人々に届いている。数百万の絶望した男や、女や、小さな子供達に届いている。人々を苦しめ、無実の民を投獄するシステムの犠牲者達に届いているのである。

私の声を聞いているこれ等の人々に、わたしはこう言おう、決して絶望するなと。我々に降りかかる悲惨とは、通過するだけの貪欲とか、人々が人類の進歩の道を怖れることからくる苦痛に過ぎない。 やがて人々の嫌悪は通り過ぎ、独裁者は死に、彼等が民衆から奪った力は、やがて民衆に還ることになるだろう。人々が不死でないかぎり、自由が滅びることはないだろう、‥‥

兵士達よ!自分自身を獣達の前に差し出してはならない。君たちを軽蔑する者は、君たちを奴隷にするだろう。彼等は君たちの命を連隊に編入して、君たちにこう命じるだろう、このようにやれ、こう考えろ、こう感じろ、と。君たちを訓練する者達は、君たちに餌を与えながら、君たちを家畜のようにあつかい、君たちを大砲の餌食として用いるだろう。君たちは、自分自身をこれ等の異常者の前に差し出してはならない。彼等は機械の心や、機械の魂を持った機械人間なのだ。 君たちは断じて機械などではない。君たちは断じて家畜などではなく、君たちは人間なのだ。君たちの心の中には人間に対する愛があるはずだ。 兵士たちよ!憎んではならない。 愛されていないものだけが憎むのだ。愛されていない者と、異常者だけが憎むのだ。
兵士達よ!奴隷になるために闘うな、自由の為めに闘え。

聖ルカの第17章には、こう書かれている――「神の王国は人々自身の内にある」と。 ただ一人でもなく、グループでもなく、全ての人々自身の内に、君たち自身の内にある。 君たち、民衆には力があるのだ。機械を産みだし、幸福を産みだす力がある。君たち、民衆にはこの人生を自由にし、美しくする力がある。この人生を素晴らしい冒険に造りかえる力があるのだ。 だから「民主主義」の名の下に、その力を使おうではないか。 我々自身を団結させようではないか。我々自身を新しい世界の為めに闘わせようではないか。その新しい世界は、人々に働くチャンスを与えるだろう。その世界は若者には未来を与え、老人には安定を与えるだろう。 これ等の事を約束することによって、獣達は権力を握ったのであるが、しかし、彼等は嘘つきだ。 彼等が約束など果たすはずがない。 彼等には、その気すらないのだ。

独裁者達は自分自身を自由にする為めに、庶民を奴隷化してきたのであるが、今こそ、我々自身をして、独裁者と対決せしめ、彼等に約束を果たさせようではないか。 世界を解放して、国境をなくし、貪欲をなくし、憎悪や不寛容をなくそうではないか。 理性の支配する世界の為めに、科学と発展が人類を幸福に導く世界の為めに闘おうではないか。
兵士達よ!民主主義の名の下に団結しよう。



 ≪The Final Speech from The Great Dictator≫

I’m sorry, but I don’t want to be an emperor. That’s not my business. I don’t want to rule or conquer anyone. I should like to help everyone - if possible - Jew, Gentile - black man - white. We all want to help one another. Human beings are like that. We want to live by each other’s happiness - not by each other’s misery. We don’t want to hate and despise one another. In this world there is room for everyone. And the good earth is rich and can provide for everyone. The way of life can be free and beautiful, but we have lost the way.

Greed has poisoned men’s souls, has barricaded the world with hate, has goose-stepped us into misery and bloodshed. We have developed speed, but we have shut ourselves in. Machinery that gives abundance has left us in want. Our knowledge has made us cynical. Our cleverness, hard and unkind. We think too much and feel too little. More than machinery we need humanity. More than cleverness we need kindness and gentleness. Without these qualities, life will be violent and all will be lost…

The aeroplane and the radio have brought us closer together. The very nature of these inventions cries out for the goodness in men - cries out for universal brotherhood - for the unity of us all. Even now my voice is reaching millions throughout the world - millions of despairing men, women, and little children - victims of a system that makes men torture and imprison innocent people.

To those who can hear me, I say - do not despair. The misery that is now upon us is but the passing of greed - the bitterness of men who fear the way of human progress. The hate of men will pass, and dictators die, and the power they took from the people will return to the people. And so long as men die, liberty will never perish…

Soldiers! don’t give yourselves to brutes - men who despise you - enslave you - who regiment your lives - tell you what to do - what to think and what to feel! Who drill you - diet you - treat you like cattle, use you as cannon fodder. Don’t give yourselves to these unnatural men - machine men with machine minds and machine hearts! You are not machines! You are not cattle! You are men! You have the love of humanity in your hearts! You don’t hate! Only the unloved hate - the unloved and the unnatural! Soldiers! Don’t fight for slavery! Fight for liberty!

In the 17th Chapter of St Luke it is written: “the Kingdom of God is within man” - not one man nor a group of men, but in all men! In you! You, the people have the power - the power to create machines. The power to create happiness! You, the people, have the power to make this life free and beautiful, to make this life a wonderful adventure.

Then - in the name of democracy - let us use that power - let us all unite. Let us fight for a new world - a decent world that will give men a chance to work - that will give youth a future and old age a security. By the promise of these things, brutes have risen to power. But they lie! They do not fulfil that promise. They never will!

Dictators free themselves but they enslave the people! Now let us fight to fulfil that promise! Let us fight to free the world - to do away with national barriers - to do away with greed, with hate and intolerance. Let us fight for a world of reason, a world where science and progress will lead to all men’s happiness. Soldiers! in the name of democracy, let us all unite!



そもそも、この戦争は某国の民主党が、自らの巨大な利権である産軍複合体に莫大な利益を得させるため、古い武器弾薬の備蓄を消費させようとして仕組んだことで、ウクライナをそれまでのロシア人の多い州と、ウクライナ人が多い州とが、互いに融和を図りながら独立国としてやってきた共和国体制から、一国ー民主主義体制へ暴力をもって移行させ、ロシア人を政治から締め出し、ロシア語を学校教育の場から締め出した結果であるが、その時、ロシア人の集会を襲撃して恐怖に陥れたのが、ネオナチと称されるアゾフ連隊なのである。

民主党とウォール街の資金と産軍複合体とははっきり持ちつ持たれつの間柄であり、他の国の政治に首をつっこんでは、不和を起して戦争を始めさせてきた。 理屈からいえば、ソビエト連邦が崩壊して、ワルシャワ条約機構が烏有に帰した後、北大西洋条約機構(NATO)はご用済みのはずであるが、利権がからんでおり、せっせと資金をつぎ込むより他ないのであり、その資金で買い取った武器弾薬は、いづれどこかで使われねばならないのが運命である。 それが、ウクライナ軍やアゾフ連隊の手に渡れば、ロシアと戦闘に到るのは必然であり、国土荒廃、国民離散、国力衰退は避けがたいのである。

まあ、ウクライナ人も、ロシア人もいいとばっちりを食ったということなのですが、
国民としてはいいように利用されるだけで、抵抗しようもありませんからね、‥‥
我々日本人としても対岸の火事というわけではありません。せめて何が起きているのかを知るぐらいの用心はしておきたいものと思っております。

この事に関連する面白い記事を見たので下に記しておきます、――
≪POLITICO≫教皇は、こう語った――NATOがロシアのウクライナ侵攻の引き金になったのかも知れない、と。

ROME ――教皇フランシスコは、ロシアのドアでのNATOの「吠え声」が、ウラジーミルプーチンのウクライナ侵攻につながった可能性があると述べ、モスクワでロシア大統領に会うことを申し出たと述べた。

イタリアの新聞コリエーレデラセラとのインタビューで、フランシスは隣国に対するロシアの致命的な攻撃を振り返り、近隣諸国でのNATOの存在がモスクワを「扇動した」とまでは言えないかもしれないが、それは侵略を「おそらく促進した」と述べた。

フランシスはまた、戦争の「残忍さ」を非難し、それを1990年代のルワンダの内戦と比較した。その内戦の結果、ツチ族の少数派が大量虐殺されている。

教皇庁は3月中旬からモスクワでのフランシスとプーチンの会談を求めてきたと述べた、「もちろん、時間枠の割り当てにはクレムリンの指導者が必要でした。私たちはまだ何の反応もありません、そしてプーチンが現時点でこの会議を開くことができず、またはしたくないのではないかと私が恐れているとしても、私たちはまだ試みています」と。

インタビューで、フランシスは今のところキーウに行くことを除外しました:「最初に私はモスクワに行かなければなりません、最初に私はプーチンに会わなければなりません。」

フランシスは、ロシア正教会の長であり、戦争を正当化したプーチンの主要な後ろ盾であるキリル総主教との会談をキャンセルしたと述べた。彼らはどちらも「曖昧」に見えると考えていたが、電話でキリルに警告したと述べた、 「自分自身をプーチンの侍者とするな!」、と。

ウクライナの侵略以来、フランシスは、可能な対話のためにドアを開いたままにするというバチカンの外交政策に沿って、プーチンに明示的に名前を付けることを避けながら、侵略を繰り返し批判してきた。

ロシアの聖座大使館は、電話や電子メールによるコメントの要求にすぐには応答せず、バチカンのスポークスマンもコメントの要求には応じなかった。




≪POLITICO≫Pope says NATO may have caused Russia’s invasion of Ukraine

ROME — Pope Francis said that NATO “barking” at Russia’s door may have led to Vladimir Putin’s invasion of Ukraine — and said he has offered to meet the Russian president in Moscow.

In an interview with the Italian newspaper Corriere della Sera, Francis reflected on Russia’s lethal aggression toward its neighbor and said while he might not go as far as saying NATO’s presence in nearby countries “provoked” Moscow, it “perhaps facilitated” the invasion.

Francis also condemned the “brutality” of the war and compared it to Rwanda’s civil war in the 1990s, which resulted in a genocide of the Tutsi minority.

The Holy See has been asking since mid-March for a meeting between Francis and Putin in Moscow, the pope said. “Of course we needed the leader of the Kremlin to allocate a window of time. We haven’t yet had any response, and we are still trying, even if I fear that Putin can’t and doesn’t want to have this meeting at this time.”

In the interview, Francis ruled out going to Kyiv for now: “First I have to go to Moscow, first I have to meet Putin.”

Francis said he had canceled a meeting with Patriarch Kirill, the head of the Russian Orthodox Church and a key backer of Putin who has justified the war, as they both thought it would look “ambiguous” — but in a phone call said he warned Kirill not to “turn himself into Putin’s altar boy.”

Since the invasion of Ukraine, Francis has repeatedly criticized the invasion, while avoiding naming Putin explicitly, in line with the Vatican’s foreign policy of keeping the door open for possible dialogue.

The Russian embassy to the Holy See did not immediately respond to phone calls or an emailed request for comment. A spokesman for the Vatican did not respond to request for comment.





Emmanuel Macron@EmmanuelMacron
Officiel du gouvernement - France
午後11:16 · 2022年5月9日·Twitter Web App

私たちはロシアと戦争をしていません。 私たちは、ウクライナの主権と領土保全を維持するためにヨーロッパ人として働いています。 私たちの大陸に平和を取り戻すために。
私たちは常にヨーロッパ人としてウクライナを再建するためにそこにいます。

We are not at war with Russia. We work as Europeans for the preservation of the sovereignty and territorial integrity of Ukraine. For the return of peace to our continent.
We will be there to rebuild Ukraine, as Europeans, always.



Elon Musk@elonmusk·5月19日

以前から、わたしが民主党に投票してきたのは、彼らが(大部分は)最も心の優しい政党だったからです。

しかし彼等は不和と憎しみの政党になってしまったので、わたしはもはや彼等を支持できなくなり、共和党に投票することにしました。

今から、彼等の汚い手口で、わたしに対する反対運動が展開されるのを見守っていてください。

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私に対する攻撃は政治的なレンズを通して見る必要があります――これが彼らの標準的な(卑劣な)プレイブックなのです――しかし、良い未来と言論の自由のために、私が戦うことを妨げるものなど、何もありません。
  午後0:28 · 2022年5月20日·Twitter for iPhone



In the past I voted Democrat, because they were (mostly) the kindness party.

But they have become the party of division & hate, so I can no longer support them and will vote Republican.

Now, watch their dirty tricks campaign against me unfold …

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The attacks against me should be viewed through a political lens – this is their standard (despicable) playbook – but nothing will deter me from fighting for a good future and your right to free speech
午後0:28 · 2022年5月20日·Twitter for iPhone



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今月は、「参議篁(小野篁)」と、「僧正遍昭」です、――
参議篁:
  和田の原 八十島かけて漕ぎ出でんと
  人には告げよ 蜑の釣舟
  「参議篁(たかむら)」は美徳の多い人である。文武の道に優れ、剛胆であり、頭も良い。恐らく姿形にも秀でていたのであろう。延暦21年(802)の生まれ、仁寿2年(853)に没した。承和5年(838)藤原常嗣を聘唐大使とし、小野篁を副使として唐に遣された時、四艘の船を次第に海に浮かべたが、大使常嗣の船は太平竜と号してもっとも堅固に造られた船であり、副使篁の船はこれに次ぐ船であった。しかしどうしたことか第一の船が少し水漏れしていたので、大使常嗣は副使の船と乗替えたいと申し出て、帝がその事を許されたところ、副使の篁は、先に綸命を承わりし時、第一の船は大使、第二の船は副使と分配され、すでに定っている。しかるに、今破損せる船を我れに賜わるとは何事ぞや。篁が身不肖なりといえども、何の面目ありてか常嗣が所為に従わんやと言いて、にわかに病と称して遣唐使の役を辞した。この故違勅の罪を問うて篁の官を剥ぎ、庶人に落として同年十一月に隠岐国に流された。
  この篁という人は性質が直言を好んで諂(へつら)わざる人であるが故に当世に容れられず、その上才を妬む者多かったので、この度も遠流の罪に処せられたのであるが、もとより帝の寵愛あり、さほどの大罪があるわけでもないので、翌年には勅ありて隠岐より召し帰されて本の位に復されたのである。
  ある本に依れば、篁平生父母に孝心深く、家もとより貧しかりけれども富貴を求めず、親族朋友の為めには我が禄をも分かち恵まるる事多し。常に文書を好み和歌をよくし兼ねて能書の聞こえありて草書・隷書をよくし、羲之・献之の風あるが故に、時の人にこれを学ぶ者多し、と評している。
  「和田(わた)の原」とは大海原をいい、「八十島(やそしま)」とは摂津の浦(大阪市住吉区)を船出して、流刑地の隠岐の島まで八十の島々を通り過ぎることをいう。「かけて」は「駈く」とか、「駆く」とか、「翔く」とか書かれるものであり、「疾走する」の意である。「蜑(あま)」とは、蛋民であり、漁業に従事する庶民をいう。

故に、この歌の意味は、こうである、――
蜑の釣り舟よ!
わたしが隠岐の島へ趣くとき、どのような様子であったのかと、
もし誰かに聞かれたならば、こう教えてやれ――
あの方は、八十島を足蹴にしてやるんだと、
大海原へ、漕ぎ出てゆかれました、とな。

  学問で身を立てた者にしてこの剛胆あり、この歌は好きな歌の第一であり、詠ずる度に感じ入らずにはいられません。
僧正遍昭:
  天つ風 雲の通ひ路吹き閉ぢよ
  乙女の姿 しばし留めむ
  「僧正遍昭(弘仁7年(816) - 寛平2年(890))」は、俗名を良峰宗貞(よしみねむねさだ)といい、花山僧正(かさんそうじょう)と号す。五節の舞を舞う乙女を見て、天女の舞うが如しと夢想して、この歌を作ったということである。
  「天つ風」は天上を吹く風の意、「つ」は、所属を表わす助詞であり「の」にほぼ同じ。「雲の通ひ路(くものかよいぢ)」は、雲の間の通り道の意。

この故に、この歌の意味は、こうである、――
天上の風よ、ちょっと雲を吹き動かして天人の通路を閉じてくれないか!
天女の姿を、眼の底にしばらくでも留めておきたいのだよ、と。
まあ、何と評してよいのか、俗気の抜けた好い歌のように思えますが、‥‥
まさか、この歌が嫌いだとおっしゃる方がいらっしゃるとはとても思えませんので。

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今月の1本は、”SWAN SF1”です。
いつの間にか、”SWAN”が3本に増えてしまいましたが、はたしてこれは‥‥
写真の腕前が下手くそで、実体を伝えることは少しもできませんが、
これはメイビー・トッド社( Mabie, Todd & Co.Ltd. )の"SWAN SF1"です。
細身の作りで、キャップにはクリップがなく、極浅いモアレ模様がキャップと胴に彫られているだけで、僅かにインク吸入レバーに金箔が貼られているだけで、ほかに飾りはありません。簡素でありながら上品さが漂っています。

ペン先は細身で、習字の小筆のようになだらかに先が尖っており、やや柔軟で持った感じも小筆を持ったような感じです。ただ他のペンに比べて、先がよく動きますので、使いこなす必要があります。

万年筆:"SWAN SF1"
ペン先:"Fine-Flex"
インク:Robert Oster   "MARINE"
原稿用紙:
テーマ:”山水”
色:”青磁”
モットー:”碧水青山夢中思
( I have dreamt of the blue mountain and emerald water )
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≪シュウマイ≫
作り方等は省略します。
では今月はここまで、また来月お会いしましょう、それまでご機嫌よう
  ("SWAN SF1"万年筆  おわり)

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