テスラ社の新しい工場は皆 "Giga-Factory" と呼ばれていますが、その言葉の由来は、恐らくテスラ社の使用している
2170 バッテリ(直径21mm、長さ70mmの円筒形バッテリー)の年間使用本数を Giga (10億)で表わし、1台の車に 1000本使用されていれば
100万台/年を生産できる規模、500本しか使われていなければ 200万台/年を生産できるということから来ているのだろうと思っていますが、現在稼働している
Giga-Shanghai (上海)や Giga-Nevada (ネバダ)は現在、年間 50万台を生産しており、近い将来には 100万台まで増産されるだろうということですので、毎年50%づつ規模を拡大するという計画を外れてはいないようにみえますし、今月に入って新に
Giga-Berlin と Giga-Texas とが加わりますので、まさに”昇龍の勢”と言わざるをえません。
この生産規模の幾何級数的増加傾向は、その株価にもよく現れていて、2020/1/3 には 88.60 ドル、2020/7/2 には 241.73
ドルで時価総額がトヨタを抜き、2020/8/28 には 442.68 ドルで株式が5分割されながら、なお2020/9/4 には 418.32
ドルを持ちこたえ、2020/12/31 に 705.67 ドルで年を越すと、2021/11/5 には 1222.09 ドルを告げ、以後 800
ドルから 1000 ドルの間で様子見しているような状態ですが、2022/4/28 現在の価格は877.51 ドルとなっております。
冒頭の写真は 2022/04/08 にオープンした Giga-Texas 工場ですが、東西 400m 、南北 1,200m の巨大な建造物で、恐らくはバッテリーの生産/パッキング、モーターの生産/組み立て、シートの生産/組み立て、車体の鋳造/プレス、素ボディーの組み立て/ペイント、製品検査がすべて一つの屋根の下で、一つのラインとして稼働するよう設計されているのでしょう。
この工場からは毎週 1,000~2,000台の自動車がアメリカ東部全域に発送されますが、その莫大なコストをテスラはどのようにして切り詰めるのでしょう? 老人はひそかにイーロン・マスクのトンネル掘削会社(
The Boring Company )がその役目を担うことになるのではないかと思っておりますが、いかがでしょう。 それでなくては"The
Boring Company"の掘るトンネルのサイズがやっと車一台分でしかない理由も、イーロン・マスクがあえてトンネル掘削会社を持つ理由も見つからないと思うからです。車が自分でトンネルに入り、目的地の近くまで自走することになれば随分コストカットになると思いますが、イーロン・マスクならば、その可能性まですっかり見通しているのではないでしょうか。
ということで、イーロン・マスクの定めた ”テスラの従業員が受け入れるべき7つの規則” が非常に面白いので、それを見てゆきましょう、――
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