Eversharp社の"Skyline"という、このモデルは1941 ~ 1948年製造で、やや短命でしたが、同ブランド中の白眉であり、最もデザインの優れたものだと言っても過言ではありますまい。 その優美なデザインは大戦前後のアメリカがいかに裕福な国であったかを彷彿させて余りあり、老人の深く欲して止まぬところだったのです。
写真で分かりますかな、黒い軸の頚の部分がペン先の方から徐々に太くなりながらスクリュー部分を通りすぎますと、腰の辺りで一段急に太くなっていますね、そこから尻に向かって緩いカーブを描きながら、また徐々に細くなっていますが、このデザインはですね、尻にキャップをかぶせないで使うときは、スクリューより前に指先をおき、キャップをはめたときは、腰の膨らみの辺りに指先をおくと、ちょうどバランスが取れて、意識することなく理想的筆圧が保たれ、必然的に美しい文字を書くことができるということなのですな、‥‥美しいものは、その用途においても優れている、とは普遍的真理なのかも知れませんな‥‥。
シャープペンシルはノック式で、古い芯が数本入っていますが、非常に色の薄い文字しか書けませんので、ただいま適合する芯を調達中です。消しゴムは赤色のゴムですが、まだ硬化せず使用可能です。
万年筆に注入するインクの色をどうするかは、一番の悩みどころですが、ケースと同じく江戸紫を入れてみました。ペンとはうまくマッチしましたが、はたして実用になるかどうかは暫時使い続けて見なくては分かりません。もしダメだったら、手持ちのロイヤルブルーを入れるつもりです。
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