皆様、ご機嫌いかがですか?
老人の方はどうかともうしますと、もちろんコロナ禍は当地方にも及んでいますが、詳しい事情がまったく報道されませんので、どこが危険で、どこが安全なのかさっぱり分かりません。 そのような訳で、気軽に出歩くことにすら心理的障壁ができまして、やっと週一ぐらいの危険を冒して買い物などをしながら、なんとか災難をやり過ごそうと企んでおるような次第ですが、なにしろ根がヘタレでございますのでね、いったいこの先どうなりますことやら、‥‥
ただ戦々兢々として、その恐ろしさにぶるぶる震えているのも、なにか老人らしくて好さそうにも思えますが、そのような心細さを吹き飛ばすのに、仏教には好い方法がございまして、それを禅とか褝那(梵
dhyāna :ヂヤーナ)とかともうすのでございますな。 その禅を、梵英辞典では、「瞑想”meditation”とか、抽象的黙想”abstract
contemplation”とか、真剣にして静寂なる思考”serious and quiet thought”とか」等と訳しているようでございますが、それは単に辞書の上でのことで、わが仏教上に於いては但だ瞑想することを指すに停まらず、現前の一事に没頭する(
giving a lot of attention directed to a subject )ことを指すとということなっているのでございます。
さすれば、老人が毎朝精神を統一して頭を剃るという行為も、まさしく禅に他なりません。
というわけで、老人は日々益々剃頭禅に没入しているのでございますが、それに係るコレクションが自然に充実してくるというのも、病膏肓に入り易き老人としては、また当然のことでございますので、今回はその老人愛用の数々を一挙に御披露つかまつろうと思うのであります。
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