この記事の最後に邪魔について述べられているが、妨害の主は既存のディーラーである。テスラは、圧倒的な部品点数の少なさによって、故障するということがほとんどないので、謂わゆるフランチャイズ・ディーラーが成り立ちにくい。要するにディーラーは、文字通り工場より届いた製品を購買者に届けるだけでよく、会社として成り立たせるためには、広いエリアをカバーしなければならないからである。
又、テスラとしても販売店を兼ねた方が、顧客管理の面で都合がよいので、テスラの販売店は皆直営であるが、現実に既存ディーラーに雇われたロビイストによって、アメリカのいくつかの州では、テスラが直営店を出せないような法律が作られており、又通信販売すら禁止されようとしているのである。
このように電気自動車化への動きはアメリカではすでに始まっており、激しい攻防戦が行われているが、中国でも自動車の後発国として、今すでに国を挙げて開発に取り組んでおり、二輪車ではもはやメーカーが林立状態にある。テスラはヨーロッパにも多く輸出されていることから、独仏伊三国のメーカーが乗り出すのも、恐らくは時間の問題であろう。
翻って、我国の現状はどうであろうか、トヨタも、日産も電気自動車化せざるをえず、いづれは販売会社が重荷となるに決まっている。またエンジン関係の子会社も今のままでは成り立たないだろう。
このように見てくると、もはや内燃機関の自動車を輸出するということが、時代遅れであると気づかざるをえないのであり、自動車会社擁護のために、他の輸出品を質に取られてはならないと思えてくるのである。
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