須菩提白佛言。世尊云何菩薩摩訶薩住般若波羅蜜取檀波羅蜜。佛言。菩薩住般若波羅蜜。內空內空不可得。外空外空不可得。內外空內外空不可得。空空空空不可得。乃至一切法空一切法空不可得。菩薩住是十四空中。不得色相若空若不空。不得受想行識相若空若不空。不得四念處若空若不空。乃至不得阿耨多羅三藐三菩提若空若不空。不得有為性無為性若空若不空。 |
須菩提の仏に白して言さく、『世尊、云何が菩薩摩訶薩は、般若波羅蜜に住すれば、檀波羅蜜を取る』、と。仏の言わく、『菩薩は、般若波羅蜜に住すれば、内空の内空は不可得なり、外空の外空は不可得なり、内外空の内外空は不可得なり、空空の空空は不可得なり、乃至一切法空の一切法空は不可得なり。菩薩は是の十四空中に住すれば、色相の若しは空、若しは不空を得ず、受想行識相の若しは空、若しは不空を得ず、四念処の若しは空、若しは不空を得ず、乃至阿耨多羅三藐三菩提の若しは空、若しは不空を得ず、有為性、無為性の若しは空、若しは不空を得ず。 |
『須菩提』は、
『仏に白して!』、こう言った、――
世尊!
何故、
『菩薩摩訶薩』は、
『般若波羅蜜に住すれば!』、
『檀波羅蜜』を、
『取ることになるのですか?』、と。
『仏』は、こう言われた、――
『菩薩』が、
『般若波羅蜜に住すれば!』、
『内空』の、
『内空の性』は、
『不可得であり( be unrecognizable )!』、
『外空』の、
『外空の性』は、
『不可得であり!』、
『内外空』の、
『内外空の性』は、
『不可得であり!』、
『空空』の、
『空空の性』は、
『不可得であり!』、
乃至、
『一切法空』の、
『一切法空の性』は、
『不可得である!』。
『菩薩』は、
是の、
『十四空中に住する!』ので、
『色や、受想行識の相』は、
『空であるとも、空でないとも!』、
『得ることなく( do not recognize )!』、
『四念処、乃至阿耨多羅三藐三菩提』は、
『空であるとも、空でないとも!』、
『得ることなく!』、
『有為性や、無為性』は、
『空であるとも、空でないとも!』、
『得ることがない!』。
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参考:『大般若経巻350』:『爾時具壽善現白佛言。世尊。云何菩薩摩訶薩安住般若波羅蜜多引攝布施波羅蜜多。佛言。善現。若菩薩摩訶薩安住般若波羅蜜多。觀一切法空無所有。具壽善現即白佛言。云何菩薩摩訶薩觀一切法空無所有。佛言。善現。是菩薩摩訶薩安住般若波羅蜜多觀內空性內空性不可得。觀外空性外空性不可得。觀內外空性內外空性不可得。觀空空性空空性不可得。‥‥觀無性自性空性無性自性空性不可得。是菩薩摩訶薩。安住如是諸空觀中。不得色若空若不空。不得受想行識若空若不空。‥‥不得一切菩薩摩訶薩行若空若不空。不得諸佛無上正等菩提若空若不空。不得有為界若空若不空。不得無為界若空若不空。是菩薩摩訶薩如是安住甚深般若波羅蜜多。於諸有情所有布施。若食若飲。若乘若衣。若諸香華臥具舍宅燈燭床座。若諸金銀末尼真珠末羅羯多螺貝璧玉珊瑚石藏帝青金剛吠琉璃等種種珍寶。若諸醫藥塗香末香財產資具。諸如是等皆觀為空。若能施。若所施。若施福。如是一切亦觀為空。是時菩薩慳心著心畢竟不起。所以者何。是菩薩摩訶薩行深般若波羅蜜多。從初發心乃至安坐妙菩提座。如是分別一切不起。如諸如來應正等覺未嘗暫起慳心著心。是菩薩摩訶薩亦復如是。行深般若波羅蜜多。慳心著心皆永不起。善現當知。甚深般若波羅蜜多是諸菩薩摩訶薩師。能令菩薩摩訶薩眾不起一切妄想分別。諸菩薩摩訶薩安住如是甚深般若波羅蜜多所行布施皆無染著。復持如是布施善根。與諸有情平等共有迴向無上正等菩提。以無所得而為方便。如是迴向大菩提時遠離三心。謂誰迴向用何迴向迴向何處。如是三心皆永不起。善現。是為菩薩摩訶薩安住般若波羅蜜多引攝布施波羅蜜多。』
参考:『大般若経巻459第三会』:『具壽善現復白佛言。世尊。云何菩薩摩訶薩安住般若波羅蜜多攝取布施淨戒安忍精進靜慮波羅蜜多。佛告善現。若菩薩摩訶薩安住般若波羅蜜多。觀一切法空無所有。世尊。云何菩薩摩訶薩安住般若波羅蜜多觀一切法空無所有。善現。諸菩薩摩訶薩安住般若波羅蜜多。觀內空內空性不可得。外空外空性不可得。內外空內外空性不可得。空空空空性不可得。‥‥一切法空一切法空性不可得。是菩薩摩訶薩安住如是十四空中。不得色若空若不空。不得受想行識若空若不空。‥‥不得有為界若空若不空。不得無為界若空若不空。是菩薩摩訶薩安住般若波羅蜜多。於諸有情所有布施若食若飲及餘資具皆觀為空。若能施若所施若施福若施果。如是一切亦觀為空。菩薩爾時由住空觀。貪著慳吝無容得起。所以者何。是菩薩摩訶薩修行般若波羅蜜多。從初發心乃至安坐妙菩提座。如是分別皆不得起。如諸如來應正等覺無時暫起著心慳心。此菩薩摩訶薩亦復如是。行深般若波羅蜜多。著心慳心皆永不起。當知般若波羅蜜多是諸菩薩摩訶薩師。能令菩薩摩訶薩眾不起一切妄想分別。所行布施皆無染著。是菩薩摩訶薩持此善根。以無所得而為方便。與諸有情同共迴向一切智智。於迴向時無二心轉。謂誰迴向何所迴向。善現。是為菩薩摩訶薩安住般若波羅蜜多攝取布施波羅蜜多。』 |
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是菩薩摩訶薩如是住般若波羅蜜中有所布施。若飲食衣服種種資生之具。觀是布施空。何等空。施者受者及財物空。不令慳著心生。何以故。菩薩摩訶薩行般若波羅蜜。從初發意乃至坐道場。無有妄想分別。如諸佛得阿耨多羅三藐三菩提時無慳著心。菩薩摩訶薩亦如是。行般若波羅蜜時無慳著心。是菩薩所可尊者般若波羅蜜。是為菩薩住般若波羅蜜取檀波羅蜜。 |
是の菩薩は、是の如く般若波羅蜜中に住すれば、布施する所の、若しは飲食、衣服、種種の資生の具有るも、是の布施は空なりと観る。何等の空なりや、施者、受者、及び財物は空なれば、慳惜の心をして生ぜしめず。何を以っての故に、菩薩摩訶薩は、般若波羅蜜を行ずれば、初発意より、乃至道場に坐すまで、妄想、分別有ること無し。諸仏の阿耨多羅三藐三菩提を得る時、慳惜の心無きが如く、菩薩摩訶薩も亦た是の如く、般若波羅蜜を行ずる時、慳惜の心無し。是の菩薩の尊ぶべき所は、般若波羅蜜なればなり。是れを菩薩は、般若波羅蜜に住して、檀波羅蜜を取ると為す』、と。 |
是の、
『菩薩摩訶薩』が、
是のように、
『般若波羅蜜中に住すれば!』、
『布施する!』所の、
『飲食、衣服や、種種の資生の具』が、
『有っても!』、
是の、
『布施は、空である!』と、
『観ることになる!』。
何のような、
『空なのか?』、――
『施者、受者や、財物という!』、
『空』は、
『慳惜の心』を、
『生じさせない!』。
何故ならば、
『菩薩摩訶薩』が、
『般若波羅蜜を行じれば!』、
『初発意より、乃至道場に坐すまで!』、
『妄想や、分別』が、
『無いからである!』。
『諸仏』が、
『阿耨多羅三藐三菩提を得た!』時、
『慳惜の心』が、
『無いように!』、
『菩薩』も、
是のように、
『般若波羅蜜を行じる!』時には、
『慳惜の心』が、
『無いのであり!』、
是の、
『菩薩』が、
『尊ぶような!』所は、
『般若波羅蜜なのである!』。
是れが、
『菩薩』は、
『般若波羅蜜に住して!』、
『檀波羅蜜』を、
『取るということである!』、と。
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世尊。云何菩薩摩訶薩住般若波羅蜜取尸羅波羅蜜。佛言。菩薩住般若波羅蜜。不生聲聞辟支佛心。何以故。是菩薩聲聞辟支佛地不可得。趣向聲聞辟支佛心亦不可得。是菩薩摩訶薩從初發意乃至坐道場。於其中間自不殺生。不教他殺生。讚不殺生法。歡喜讚歎不殺生者。乃至自不邪見。不教他邪見。讚不邪見法。歡喜讚歎不邪見者。以是持戒。無法可取若聲聞若辟支佛地。何況餘法。是為菩薩住般若波羅蜜取尸羅波羅蜜。 |
『世尊、云何が菩薩摩訶薩は、般若波羅蜜に住すれば、尸羅波羅蜜を取る』。仏の言わく、『菩薩は、般若波羅蜜に住すれば、声聞、辟支仏の心を生ぜざればなり。何を以っての故に、是の菩薩の声聞、辟支仏の地は不可得にして、声聞、辟支仏に趣向する心も亦た不可得なればなり。是の菩薩摩訶薩は、初発意より、乃至道場に坐すまで、其の中間に於いて、自ら殺生せず、他を教えて殺生せしめず、殺生せざる法を讃じ、殺生せざる者を歓喜、讃歎し、乃至自ら邪見せず、他を教えて、邪見せしめず、邪見せざる法を讃じ、邪見せざる者を歓喜、讃歎し、是の持戒を以って、法の若しは声聞、若しは辟支仏の地を取るべき無し。何に況んや餘の法をや。是れを、菩薩は般若波羅蜜に住して、尸羅波羅蜜を取ると為す』、と。 |
世尊!
何故、
『菩薩摩訶薩』は、
『般若波羅蜜に住すれば!』、
『尸羅波羅蜜』を、
『取ることになるのですか?』。
『仏』は、こう言われた、――
『菩薩』は、
『般若波羅蜜に住すれば!』、
『声聞、辟支仏の心』を、
『生じないからである!』。
何故ならば、
是の、
『菩薩には!』、
『声聞、辟支仏の地』は、
『不可得であり!』、
亦た、
『声聞、辟支仏を趣向する心』も、
『不可得だからである!』。
是の、
『菩薩摩訶薩』は、
『初発意より、乃至道場に坐すまでの中間』に於いて、
『自ら、殺生せず!』、
『他に教えて、殺生させず!』、
『殺生しない法を讃じて!』、
『殺生しない!』者を、
『歓喜、讃歎し!』、
乃至、
『自ら、邪見せず!』、
『他に教えて、邪見させず!』、
『邪見しない法を讃じて!』、
『邪見しない!』者を、
『歓喜、讃歎し!』、
是の、
『持戒を用いる!』ので、
『声聞や、辟支仏の地を取るような!』、
『法』が、
『無いのであり!』、
況して、
『餘の法』が、
『有るはずがないのである!』。
是れが、
『菩薩』は、
『般若波羅蜜に住して!』、
『尸羅波羅蜜』を、
『取るということである!』。
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世尊。云何菩薩摩訶薩住般若波羅蜜取羼提波羅蜜。佛言。菩薩住般若波羅蜜隨順法忍生。作是念。此法中無有法若起若滅若生若死若受罵詈若受惡口若割若截若破若縛若打若殺。是菩薩從初發意乃至坐道場。若一切眾生。來罵詈惡口刀杖瓦石割截傷害心不動。作是念。甚可怪。此諸法中無有法受罵詈惡口割截傷害者。而眾生受苦惱。是為菩薩住般若波羅蜜取羼提波羅蜜。 |
『世尊、云何が菩薩摩訶薩は、般若波羅蜜に住すれば、羼提波羅蜜を取る』。仏の言わく、『菩薩は、般若波羅蜜に住すれば、随順の法忍生じ、是の念を作さく、『此の法中に法の若しは起き、若しは滅し、若しは生じ、若しは死し、若しは罵詈を受け、若しは悪口を受け、若しは割き、若しは截り、若しは破り、若しは縛し、若しは打ち、若しは殺すもの有ること無し』、と。是の菩薩は、初発意より、乃至道場に坐すまで、若し一切の衆生来たりて、罵詈、悪口し、刀杖、瓦石もて割截し、傷害するも、心動かずして、是の念を作さく、『甚だ怪しむべし。此の諸法中に、法の罵詈、悪口、割截、傷害を受くる者無けれども、而も衆生は苦悩を受く』、と。是れを、菩薩は般若波羅蜜に住して、羼提波羅蜜を取ると為す』、と。 |
世尊!
何故、
『菩薩摩訶薩』は、
『般若波羅蜜に住すれば!』、
『羼提波羅蜜』を、
『取ることになるのですか?』。
『仏』は、こう言われた、――
『菩薩』は、
『般若波羅蜜に住すれば!』、
『随順という!』、
『法忍』が、
『生じて!』、
こう念じることになる、――
此の、
『法』中には、
『起きたり( to arise )!』、
『滅したり( be extinguished )!』、
『生じたり( be born )!』、
『死んだり( to die )!』、
『罵詈を受けたり( be mocked )!』、
『悪口を受けたり( be reviled )!』、
『割いたり( to divide )!』、
『截ったり( to cut off )!』、
『破ったり( to break )!』、
『縛ったり( to bind )!』、
『打ったり( to beat )!』、
『殺したりする( to kill )!』者が、
『無いのだ!』、と。
是の、
『菩薩』は、
『初発意より、乃至道場に坐すまで!』、
若し、
『一切の衆生が来て!』、
『罵詈、悪口したり!』、
『刀杖、瓦石を用いて、割截、傷害したとしても!』、
『心』が、
『動くことはなく!』、
こう念じるのである、――
甚だ奇妙なことである、――
此の、
『諸法』中には、
『罵詈、悪口、割截、傷害を受けるような!』、
『法』が、
『無いのに!』、
『衆生』は、
『苦悩』を、
『受けているのだ!』、と。
是れが、
『菩薩』は、
『般若波羅蜜に住して!』、
『羼提波羅蜜』を、
『取るということである!』。
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世尊。云何菩薩摩訶薩住般若波羅蜜取毘梨耶波羅蜜。佛言。菩薩住般若波羅蜜為眾生說法。令行檀波羅蜜尸羅波羅蜜羼提波羅蜜毘梨耶波羅蜜禪波羅蜜般若波羅蜜。教令行四念處乃至八聖道分。令得須陀洹果斯陀含阿那含阿羅漢果辟支佛道。令得阿耨多羅三藐三菩提。不住有為性中。不住無為性中。是為菩薩住般若波羅蜜取毘梨耶波羅蜜。 |
『世尊、云何が菩薩摩訶薩は、般若波羅蜜に住すれば、毘梨耶波羅蜜を取る』。仏の言わく、『菩薩は、般若波羅蜜に住すれば、衆生の為に法を説き、檀波羅蜜、尸羅波羅蜜、羼提波羅蜜、毘梨耶波羅蜜、禅波羅蜜、般若波羅蜜を行ぜしめ、教えて四念処、乃至八聖道分を行ぜしめ、須陀洹果、斯陀含、阿那含、阿羅漢果、辟支仏道を得しめ、阿耨多羅三藐三菩提を得しめ、有為性中に住せず、無為性中に住せず。是れを、菩薩は般若波羅蜜に住して、毘梨耶波羅蜜を取ると為す』、と。 |
世尊!
何故、
『菩薩摩訶薩』は、
『般若波羅蜜に住すれば!』、
『毘梨耶波羅蜜』を、
『取ることになるのですか?』。
『仏』は、こう言われた、――
『菩薩』は、
『般若波羅蜜に住すれば!』、
『衆生』の為に、
『法を説いて!』、
『檀、尸羅、羼提、毘梨耶、禅、般若波羅蜜』を、
『行わせながら!』、
『教えて!』、
『四念処、乃至八聖道分を行わせて!』、
『須陀洹果、乃至阿羅漢果、辟支仏道を得させ!』、
『阿耨多羅三藐三菩提』を、
『得させる!』が、
自らは、
『有為性中に、住することもなく!』、
『無為性』中に、
『住することもない!』。
是れが、
『菩薩』は、
『般若波羅蜜に住して!』、
『毘梨耶波羅蜜』を、
『取るということである!』。
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世尊。云何菩薩摩訶薩住般若波羅蜜取禪波羅蜜。佛言。菩薩住般若波羅蜜除諸佛三昧。入餘一切三昧。若聲聞三昧。若辟支佛三昧。若菩薩三昧。皆行皆入。 |
『世尊、云何が菩薩摩訶薩は、般若波羅蜜に住すれば、禅波羅蜜を取る』。仏の言わく、『菩薩は、般若波羅蜜に住すれば、諸仏の三昧を除く、餘の一切の三昧に入り、若しは声聞の三昧、若しは辟支仏の三昧、若しは菩薩の三昧を皆行じて、皆入る。 |
世尊!
何故、
『菩薩摩訶薩』は、
『般若波羅蜜に住すれば!』、
『禅波羅蜜』を、
『取ることになるのですか?』。
『仏』は、こう言われた、――
『菩薩』は、
『般若波羅蜜に住すれば!』、
『諸仏の三昧を除いた!』、
『餘の一切の三昧』に、
『入り!』、
『声聞の三昧や、辟支仏の三昧や、菩薩の三昧』を、
『皆、行じ( to practice )!』、
『皆、入る( be intent on )からである!』。
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入(にゅう):梵語 praveza の訳、入る/没入する( to enter, be intent on )の義、真実に目覚める/理解し始める/真実に心を向けて知識を進展させる(
To awaken to the truth; begin to understand; to relate the mind to reality
and thus evolve knowledge. )の意。 |
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是菩薩住諸三昧。逆順出入八背捨。何等八。內有色相外觀色是初背捨。內無色相外觀色二背捨。淨背捨身作證三背捨。過一切色相滅有對相。不念種種相故。入無量虛空處四背捨。過一切虛空處入無邊識處五背捨。過一切識處入無所有處六背捨。過一切無所有處入非有想非無想處七背捨。過一切非有想非無想處。入滅受想處八背捨。 |
是の菩薩は、諸の三昧に住して、八背捨に逆順して出入す。何等か八なる、内に色相有り、外に色を観る、是れ初背捨なり。内に色相無く、外に色を観る、二背捨なり。浄く背捨して、身に証を作す、三背捨なり。一切の色相を過ぎて、有対の相を滅し、種種の相を念ぜざるが故に、無量虚空処に入る、四背捨なり。一切の虚空処を過ぎ、無辺識処に入る、五背捨なり。一切の識処を過ぎて、無所有処に入る、六背捨なり。一切の無所有処を過ぎて、非有想非無想処に入る、七背捨なり。一切の非有想非無想処を過ぎて、滅受想処に入る、八背捨なり。 |
是の、
『菩薩』は、
『諸の三昧に住して!』、
『八背捨』を、
『逆、順に出、入する!』。
何のような、
『八か?』、――
『初背捨』は、
『内』に、
『色相』が、
『有り!』、
『外』にも、
『色』を、
『観る!』。
『二背捨』は、
『内』に、
『色相』が、
『無く!』、
『外』に、
『色』を、
『観る!』。
『三背捨』は、
『浄く背捨して( be free from all desire )!』、
『身』に、
『証を作す( to experience the final stage of liberation )!』。
『四背捨』は、
『一切の色相を過ぎて!』、
『有対の相を滅し( to annihilate the opposite )!』、
『種種の相を念じない!』が故に、
『無量の虚空処』に、
『入る!』。
『五背捨』は、
『一切の虚空処を過ぎて!』、
『無辺の識処』に、
『入る!』。
『六背捨』は、
『一切の識処を過ぎて!』、
『無所有処』に、
『入る!』。
『七背捨』は、
『一切の無所有処を過ぎて!』、
『非有想非無想処』に、
『入る!』。
『八背捨』は、
『一切の非有想非無想処を過ぎて!』、
『滅受想処』に、
『入る!』。
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背捨(はいしゃ):解脱( liberation )、梵語 vimokSa の訳、解放する( release, deliverance from )/放棄する(
abandonment, renunciatio )の義。『大智度論巻21上注:八解脱』参照。 |
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於是八背捨逆順出入九次第定。何等九。離諸欲離諸惡不善法。有覺有觀離生喜樂入初禪。乃至過非有想非無想處。入滅受想定。是名九次第定逆順出入。 |
是の八背捨に於いて、九次第定に逆順に出入す。何等か九なる。諸欲を離れ、諸悪不善法を離れ、有覚有観の離生喜楽にして初禅に入り、乃至非有想非無想処を過ぎて、滅受想定に入る。是れを九次第定と名づけ、逆順に出入す。 |
是の、
『八背捨』に於いて、
『九次第定(次第に入る四禅+四無色定+滅受想定)』に、
『逆、順に出、入する!』。
何のような、
『九なのか?』、――
『諸欲を離れ!』、
『諸悪不善法を離れ!』、
『有覚有観の離生喜楽となり!』、
『初禅』に、
『入る!』。
乃至、
『非有想非無想処を過ぎて!』、
『滅受想定』に、
『入る!』、
是れが、
『九次第定であり!』、
『逆、順に!』、
『出、入するのである!』。
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是菩薩依八背捨九次第定。入師子奮迅三昧。云何名師子奮迅三昧。須菩提。菩薩離欲惡不善法。有覺有觀。離生喜樂。入初禪乃至入滅受想定。從滅受想定起。還入非有想非無想處。從非有想非無想處起。乃至還入初禪。 |
是の菩薩は、八背捨の九次第定に依って、師子奮迅三昧に入る。云何が師子奮迅三昧と名づく。須菩提、菩薩は、欲、悪不善法を離れ、有覚有観の離生喜楽にして、初禅に入り、乃至滅受想定に入り、滅受想定より起ちて、還って非有想非無想処に入り、非有想非無想処より起ちて、乃至還って初禅に入る。 |
是の、
『菩薩』は、
『八背捨という!』、
『九次第定に依って!』、
『師子奮迅三昧』に、
『入る!』。
何故、
『師子奮迅三昧と称するのか?』、――
須菩提!
『菩薩』は、
『欲、悪不善法を離れ!』、
『有覚有観の離生喜楽となり!』、
『初禅』に、
『入り!』、
乃至、
『滅受想定』に、
『入る!』と、
『滅受想定より起ち!』、
『非有想非無想処より起ち!』、
乃至、
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是菩薩依師子奮迅三昧入超越三昧。云何為超越三昧。須菩提。菩薩離欲離諸惡不善法。有覺有觀。離生喜樂入初禪。從初禪起乃至入非有想非無想處。非有想非無想處起入滅受想定。滅受想定起還入初禪。從初禪起入滅受想定。滅受想定起還入二禪。二禪起入滅受想定。滅受想定起入三禪。三禪起入滅受想定。滅受想定起入四禪。四禪起入滅受想定。 |
是の菩薩は、師子奮迅三昧に依って、超越三昧に入る。云何が超越三昧と為す。須菩提、菩薩は、欲を離れ、諸悪不善法を離れ、有覚有観の離生喜楽にして、初禅に入り、初禅より起ちて、乃至非有想非無想処に入り、非有想非無想処より起ちて、滅受想定に入り、滅受想定より起ちて、還って初禅に入り、初禅より起ちて滅受想定に入り、滅受想定より起ちて還って二禅に入り、二禅より起ちて滅受想定に入り、滅受想定より起ちて三禅に入り、三禅より起ちて滅受想定に入り、滅受想定より起ちて四禅に入り、四禅より起ちて滅受想定に入る。 |
是の、
『菩薩』は、
『師子奮迅三昧に依って!』、
『超越三昧』に、
『入る!』。
何故、
『超越三昧と称するのか?』、――
須菩提!
『菩薩』は、
『欲、悪不善法を離れ!』、
『有覚有観の離生喜楽となり!』、
『初禅』に、
『入り!』、
『初禅より起って!』、
乃至、
『非有想非無想処』に、
『入り!』、
『非有想非無想処より起って!』、
『滅受想定』に、
『入り!』、
『滅受想定より起って!』、
還って、
『初禅』に、
『入り!』、
『初禅より起って!』、
『滅受想定』に、
『入り!』、
『滅受想定より起って!』、
還って、
『二禅』に、
『入り!』、
『二禅より起って!』、
『滅受想定』に、
『入り!』、
『滅受想定より起って!』、
『三禅』に、
『入り!』、
『三禅より起って!』、
『滅受想定』に、
『入り!』、
『滅受想定より起って!』、
『四禅』に、
『入り!』、
『四禅より起って!』、
『滅受想定』に、
『入る!』。
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滅受想定起入空處。空處起入滅受想定。滅受想定起入識處。識處起入滅受想定。滅受想定起入無所有處。無所有處起入滅受想定。滅受想定起入非有想非無想處。非有想非無想處起入滅受想定。 |
滅受想定より起ちて、空処に入り、空処より起ちて、滅受想定に入り、滅受想定より起ちて、識処に入り、識処より起ちて滅受想定に入り、滅受想定より起ちて、無所有処に入り、無所有処より起ちて、滅受想定に入り、滅受想定より起ちて、非有想非無想処に入り、非有想非無想処より起ちて、滅受想定に入る。 |
『滅受想定より起って!』、
『空処』に、
『入り!』、
『空処より起って!』、
『滅受想定』に、
『入り!』、
『滅受想定より起って!』、
『識処』に、
『入り!』、
『識処より起って!』、
『滅受想定』に、
『入り!』、
『滅受想定より起って!』、
『無所有処』に、
『入り!』、
『無所有処より起って!』、
『滅受想定』に、
『入り!』、
『滅受想定より起って!』、
『非有想非無想処』に、
『入り!』、
『非有想非無想処より起って!』、
『滅受想定』に、
『入る!』。
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滅受想定起入散心中。散心中起入滅受想定。滅受想定起還入散心中。散心中起入非有想非無想處。非有想非無想處起還住散心中。散心中起入無所有處。無所有處起住散心中。散心中起入識處。識處起住散心中。散心中起入空處。空處起住散心中。 |
滅受想定より起ちて、散心中に入り、散心中より起ちて、滅受想定に入り、滅受想定より起ちて、還って散心中に入り、散心中より起ちて非有想非無想処に入り、非有想非無想処より起ちて、還って散心中に住し、散心中より起ちて、無所有処に入り、無所有処より起ちて、散心中に住し、散心中より起ちて、識処に入り、識処より起って、散心中に住し、散心中より起って、空処に入り、空処より起って、散心中に住す。 |
『滅受想定より起って!』、
『散心』中に、
『入り!』、
『散心中より起って!』、
『滅受想定』に、
『入り!』、
『滅受想定より起って!』、
還って、
『散心』中に、
『入り!』、
『散心中より起って!』、
『非有想非無想処』に、
『入り!』、
『非有想非無想処より起って!』、
還って、
『散心』中に、
『住し!』、
『散心中より起って!』、
『無所有処』に、
『入り!』、
『無所有処より起って!』、
『散心』中に、
『住し!』、
『散心中より起って!』、
『識処』に、
『入り!』、
『識処より起って!』、
『散心』中に、
『住し!』、
『散心中より起って!』、
『空処』に、
『入り!』、
『空処より起って!』、
『散心』中に、
『住する!』。
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散心中起入第四禪。第四禪中起住散心中。散心中起入第三禪。第三禪中起住散心中。散心中起入第二禪。第二禪中起住散心中。散心中起入初禪。初禪中起住散心中。是為菩薩摩訶薩住超越三昧得諸法等相。是為菩薩住般若波羅蜜取禪波羅蜜 |
散心中より起ちて、第四禅に入り、第四禅中より起ちて、散心中に住し、散心中より起ちて、第三禅に入り、第三禅中より起ちて散心中に住し、散心中より起ちて、第二禅に入り、第二禅中より起ちて、散心中に住し、散心中よりより起ちて、初禅に入り、初禅中より起ちて、散心中に住す。是れを、菩薩摩訶薩は、超越三昧に住して、諸法の等相を得と為し、是れを菩薩は、般若波羅蜜に住して、禅波羅蜜を取ると為す。 |
『散心中より起って!』、
『第四禅』に、
『入り!』、
『第四禅中より起って!』、
『散心』中に、
『住し!』、
『散心中より起って!』、
『第三禅』に、
『入り!』、
『第三禅中より起って!』、
『散心』中に、
『住し!』、
『散心中より起って!』、
『第二禅』に、
『入り!』、
『第二禅中より起って!』、
『散心』中に、
『住し!』、
『散心中より起って!』、
『初禅』に、
『入り!』、
『初禅中より起って!』、
『散心』中に、
『住する!』。
是れが、
『菩薩摩訶薩』は、
『超越三昧に住して!』、
『諸法の等相』を、
『得るということであり!』、
是れが、
『菩薩』は、
『般若波羅蜜に住して!』、
『禅波羅蜜』を、
『取るということである!』。
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