【經】復次憍尸迦。閻浮提中所有眾生。皆教令得須陀洹。於汝意云何。是人得福多不。答言。甚多世尊。 |
復た次ぎに、憍尸迦、閻浮提中の有らゆる衆生を、皆教えて須陀洹を得しむれば、汝が意に於いて云何、是の人の得る福は多しや不や。答えて言わく、甚だ多し、世尊。 |
復た次ぎに、
憍尸迦!
『閻浮提』中の、
有らゆる、
お前の、
『意』には、何うなのか?――
是の、
『人の得る!』、
『福』は、
『多いだろうか?』。
『答えて!』、こう言った、――
甚だ多い!
世尊!と。
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佛言。不如是善男子善女人以般若波羅蜜為他人。種種因緣演說其義開示分別令易解。如是言。善男子。汝來受是般若波羅蜜。勤讀誦說正憶念。如般若波羅蜜中所說行。何以故。是般若波羅蜜中。出生諸須陀洹。 |
仏の言わく、『是の善男子、善女人の般若波羅蜜を以って、他人の為めに、種種の因縁もて其の義を演説し、開示し、分別して、易(たやす)く解せしめて、是の如く、『善男子、汝来たりて、是の般若波羅蜜を受け、勤めて読誦し、説いて正憶念し、般若波羅蜜中の所説の如く行ぜよ』と言うに如かず。何を以っての故に、是の般若波羅蜜中より、諸の須陀洹を出生すればなり。 |
『仏』は、こう言われた、――
是の、
『善男子、善女人』が、
『他人の為に!』、
『種種の因縁を用いて!』、
『般若波羅蜜の義』を、
『演説、開示し( to speach and show )!』、
『分別し( to distinguish )!』
『解りやすくして!』、
――
善男子!
お前は、
『来て!』、
是の、
『般若波羅蜜を受け!』、
『勤めて( with effort )!』、
『読誦し、説いて!』、
『正しく、憶念し!』、
『般若波羅蜜』中に、
『説かれたように!』、
『行え!』と、
是のように、
『言うのには!』、
『及ばない!』。
何故ならば、
是の、
『般若波羅蜜』中より、
『諸の須陀洹』を、
『出生するからである!』。
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憍尸迦。置閻浮提中眾生。復置四天下眾生小千世界二千中世界三千大千世界中眾生。若有人教十方如恒河沙等世界中眾生。盡教令得須陀洹。於汝意云何。是人得福多不。答言。甚多世尊。 |
憍尸迦、閻浮提中の衆生を置きて、復た四天下の衆生、小千世界、二千中世界、三千大千世界中の衆生を置いて、若し有る人が、十方の恒河沙に等しきが如き、世界中の衆生を教えて、尽く教えて、須陀洹を得しむれば、汝が意に於いて云何、是の人の得る福は多しや不や。答えて言わく、甚だ多し、世尊。 |
憍尸迦!
『閻浮提中の衆生を置き!』、
復た、
『四天下衆生も、小千世界、二千中世界、三千大千世界』中の、
『衆生』も、
『置いて!』、
若し、
有る、
『人』が、
『十方の恒河沙に等しい!』ほどの、
『世界中の衆生』を、
『皆、尽く教えて!』、
『須陀洹』を、
『得させれば!』、
お前の、
『意』には、何うなのか?――
是の、
『人の得る!』、
『福』は、
『多いだろうか?』。
『答えて!』、こう言った、――
甚だ多い!
世尊!、と。
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佛言。不如是善男子善女人以般若波羅蜜為他人種種因緣演說其義開示分別令易解。如是言。善男子汝來受是般若波羅蜜。勤讀誦說正憶念。如般若波羅蜜中所說行。何以故。般若波羅蜜中。出生諸須陀洹。 |
仏の言わく、『是の善男子、善女人の般若波羅蜜を以って、他人の為めに、種種の因縁もて其の義を演説し、開示し、分別して、易(たやす)く解せしめて、是の如く、『善男子、汝来たりて、是の般若波羅蜜を受け、勤めて読誦し、説いて正憶念し、般若波羅蜜中の所説の如く行ぜよ』と言うに如かず。何を以っての故に、是の般若波羅蜜中より、諸の須陀洹を出生すればなり。 |
『仏』は、こう言われた、――
是の、
『善男子、善女人』が、
『他人の為に!』、
『種種の因縁を用いて!』、
『般若波羅蜜の義』を、
『演説、開示し!』、
『分別し!』
『解りやすくして!』、
――
善男子!
お前は、
『来て!』、
是の、
『般若波羅蜜を受け!』、
『勤めて!』、
『読誦し、説いて!』、
『正しく、憶念し!』、
『般若波羅蜜』中に、
『説かれたように!』、
『行え!』と、
是のように、
『言うのには!』、
『及ばない!』。 何故ならば、
『般若波羅蜜』中より、
『諸の須陀洹』を、
『出生するからである!』。
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復次憍尸迦。若有善男子善女人。教閻浮提中人。令得斯陀含阿那含阿羅漢。於汝意云何。是人得福多不。答言。甚多世尊。 |
復た次ぎに、憍尸迦、若し有る善男子、善女人、閻浮提中の人を教えて、斯陀含、阿那含、阿羅漢を得しむれば、汝が意に於いて云何、是の人の得る福は多しや不や。答えて言わく、甚だ多し、世尊。 |
復た次ぎに、
憍尸迦!
若し、
『有る善男子、善女人』が、
『閻浮提』中の、
『人を教えて!』、
『斯陀含、阿那含、阿羅漢』を、
『得させれば!』、
お前の、
『意』には、何うなのか?――
是の、
『人の得る!』、
『福』は、
『多いだろうか?』。
『答えて!』、こう言った、――
甚だ多い!
世尊!、と。
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佛言。不如是善男子善女人以般若波羅蜜為他人種種因緣演說其義開示分別令易解。如是言。汝來善男子。受是般若波羅蜜。勤讀誦說正憶念。如般若波羅蜜中所說行。何以故。般若波羅蜜中。出生諸斯陀含阿那含阿羅漢故。乃至教十方如恒河沙等世界中眾生亦如是。 |
仏の言わく、『是の善男子、善女人の般若波羅蜜を以って、他人の為めに、種種の因縁もて其の義を演説し、開示し、分別して、易(たやす)く解せしめて、是の如く、『汝来たれ、善男子、是の般若波羅蜜を受け、勤めて読誦し、説いて正憶念し、般若波羅蜜中の所説の如く行ぜよ』と言うに如かず。何を以っての故に、般若波羅蜜中より、諸の斯陀含、阿那含、阿羅漢を出生するが故なり。乃至十方の恒河沙に等しきが如き世界中の衆生に教うることも、亦た是の如し。 |
『仏』は、こう言われた、――
是の、
『善男子、善女人』が、
『他人の為に!』、
『種種の因縁を用いて!』、
『般若波羅蜜の義』を、
『演説、開示し!』、
『分別し!』
『解りやすくして!』、
――
お前は、
『来い!』。
善男子!
是の、
『般若波羅蜜を受け!』、
『勤めて!』、
『読誦し、説いて!』、
『正しく、憶念し!』、
『般若波羅蜜』中に、
『説かれたように!』、
『行え!』と、
是のように、
『言うのには!』、
『及ばない!』。
何故ならば、
是の、
『般若波羅蜜』中より、
『諸の斯陀含、阿那含、阿羅漢』を、
『出生するからである!』。
乃至、
『十方の恒河沙に等しいほど!』の、
『世界中の衆生に教える!』のも、
『是の通りである!』。
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復次憍尸迦。若善男子善女人教一閻浮提中眾生。令得辟支佛道。於汝意云何。是人得福多不。答言。甚多世尊。 |
復た次ぎに、憍尸迦、若し善男子、善女人、一閻浮提中の衆生を教えて、辟支仏道を得しむれば、汝が意に於いて云何、是の人の得る福は多しや不や。答えて言わく、甚だ多し、世尊。 |
復た次ぎに、
憍尸迦!
若し、
『有る善男子、善女人』が、
『一閻浮提閻浮提』中の、
『衆生を教えて!』、
『辟支仏道』を、
『得させれば!』、
お前の、
『意』には、何うなのか?――
是の、
『人の得る!』、
『福』は、
『多いだろうか?』。
『答えて!』、こう言った、――
甚だ多い!
世尊!、と。
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佛言。不如善男子善女人以般若波羅蜜為他人種種因緣演說其義開示分別令易解。如言是汝來善男子受是般若波羅蜜。勤讀誦說正憶念。如般若波羅蜜中所說行。何以故。般若波羅蜜中。出生諸辟支佛道故。四天下乃至十方如恒河沙等世界中眾生亦如是。 |
仏の言わく、『是の善男子、善女人の般若波羅蜜を以って、他人の為めに、種種の因縁もて其の義を演説し、開示し、分別して、易(たやす)く解せしめて、是の如く、『汝、来たれ、善男子、是の般若波羅蜜を受け、勤めて読誦し、説いて正憶念し、般若波羅蜜中の所説の如く行ぜよ』と言うに如かず。何を以っての故に、般若波羅蜜中より、諸の辟支仏道を出生するが故なり。四天下、乃至十方の恒河沙に等しきが如き世界中の衆生も、亦た是の如し。 |
『仏』は、こう言われた、――
是の、
『善男子、善女人』が、
『他人の為に!』、
『種種の因縁を用いて!』、
『般若波羅蜜の義』を、
『演説、開示し!』、
『分別し!』
『解りやすくして!』、
――
お前は、
『来い!』。
善男子!
是の、
『般若波羅蜜を受け!』、
『勤めて!』、
『読誦し、説いて!』、
『正しく、憶念し!』、
『般若波羅蜜』中に、
『説かれたように!』、
『行え!』と、
是のように、
『言うのには!』、
『及ばない!』。
何故ならば、
是の、
『般若波羅蜜』中より、
『諸の辟支仏道』を、
『出生するからである!』。
『四天下、乃至十方の恒河沙に等しいほど!』の、
『世界中の衆生も!』、
『是の通りである!』。
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復次憍尸迦。善男子善女人。教一閻浮提中眾生。令發阿耨多羅三藐三菩提心。於汝意云何。是人得福多不。答言。甚多世尊。 |
復た次ぎに、憍尸迦、善男子、善女人、一閻浮提中の衆生を教えて、阿耨多羅三藐三菩提の心を発さしむれば、汝が意に於いて云何、是の人の得る福は多しや不や。答えて言わく、甚だ多し、世尊。 |
復た次ぎに、
憍尸迦!
『善男子、善女人』が、
『一閻浮提』中の、
『衆生を教えて!』、
『阿耨多羅三藐三菩提』の、
『心』を、
『発させれば!』、
お前の、
『意』には、何うなのか?――
是の、
『人の得る!』、
『福』は、
『多いだろうか?』。
『答えて!』、こう言った、――
甚だ多い!
世尊!、と。
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佛言。不如是善男子善女人以般若波羅蜜為他人種種因緣演說其義開示分別令易解。如是言。汝當隨般若波羅蜜中學。當得一切智法。汝若得一切智法。汝便得修行般若波羅蜜增益具足。若得修行般若波羅蜜增益具足。汝當得阿耨多羅三藐三菩提。何以故。憍尸迦。般若波羅蜜中。生諸初發意菩薩摩訶薩故。乃至十方如恒河沙等世界亦如是。 |
仏の言わく、『是の善男子、善女人の般若波羅蜜を以って、他人の為めに、種種の因縁もて其の義を演説し、開示し、分別して、易(たやす)く解せしめて、是の如く、『汝は、当に般若波羅蜜中に随うて学ぶべく、当に一切智の法を得べし。汝、若し一切智の法を得れば、汝は便ち、般若波羅蜜を修行して、増益し、具足するを得ん。若し般若波羅蜜を修行して、増益し、具足するを得ば、汝は、当に阿耨多羅三藐三菩提を得べし』と言うに如かず。何を以っての故に、憍尸迦、般若波羅蜜中より、諸の初発意の菩薩摩訶薩を出生するが故なり。乃至十方の恒河沙に等しきが如き世界も、亦た是の如し。 |
『仏』は、こう言われた、――
是の、
『善男子、善女人』が、
『他人の為に!』、
『種種の因縁を用いて!』、
『般若波羅蜜の義』を、
『演説、開示し!』、
『分別し!』
『解りやすくして!』、
――
お前は、
『般若波羅蜜中に随って、学ばねばならず!』、
『一切智の法』を、
『得なければならず!』、
お前が、
若し、
『一切智の法を得れば!』、
お前は、
便ち( smoothly )、
『般若波羅蜜を修行しながら!』、
『増益し!』、
『具足することができるだろう!』。
若し、
『般若波羅蜜を修行して!』、
『増益し、具足することができれば!』、
お前は、
『阿耨多羅三藐三菩提』を、
『得ることになるだろう!』と、
是のように、
『言うのには!』、
『及ばない!』。
何故ならば、
憍尸迦!
『般若波羅蜜』中に、
『諸の初発意の菩薩摩訶薩』を、
『生じるからである!』。
乃至、
『十方の恒河沙に等しいほどの世界』も、
『是の通りである!』。
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復次憍尸迦。善男子善女人。教一閻浮提中眾生。令住阿鞞跋致地。於汝意云何。是人得福多不。答言。甚多世尊。 |
復た次ぎに、憍尸迦、善男子、善女人、一閻浮提中の衆生を教えて、阿鞞跋致の地に住せしむれば、汝が意に於いて云何、是の人の得る福は多しや不や。答えて言わく、甚だ多し、世尊。 |
復た次ぎに、
憍尸迦!
『善男子、善女人』が、
『一閻浮提』中の、
『衆生を教えて!』、
『阿鞞跋致の地』に、
『住まらせれば!』、
お前の、
『意』には、何うなのか?――
是の、
『人の得る!』、
『福』は、
『多いだろうか?』。
『答えて!』、こう言った、――
甚だ多い!
世尊!、と。
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佛言。不如是善男子善女人以般若波羅蜜為他人種種因緣演說其義開示分別令易解如是言。汝來善男子。受是般若波羅蜜。乃至如般若波羅蜜中所說行。汝便得一切智法。得一切智法已。乃至便得阿耨多羅三藐三菩提。何以故。般若波羅蜜中。生諸菩薩摩訶薩阿鞞跋致地故。乃至十方如恒河沙等世界亦如是。 |
仏の言わく、『是の善男子、善女人の般若波羅蜜を以って、他人の為めに、種種の因縁もて其の義を演説し、開示し、分別して、易(たやす)く解せしめて、是の如く、『汝来たれ、善男子、是の般若波羅蜜を受けて、乃至般若波羅蜜中の所説の如く行ぜば、汝は便ち一切智の法を得、一切智の法を得已りて、乃至便ち阿耨多羅三藐三菩提を得ん』、』と言うに如かず。何を以っての故に、般若波羅蜜中より、諸の菩薩摩訶薩の阿鞞跋致地を生ずるが故なり。乃至十方の恒河沙に等しきが如き世界も、亦た是の如し。 |
『仏』は、こう言われた、――
是の、
『善男子、善女人』が、
『他人の為に!』、
『種種の因縁を用いて!』、
『般若波羅蜜の義』を、
『演説、開示し!』、
『分別し!』
『解りやすくして!』、
――
お前は、
『来い!』。
善男子!
是の、
『般若波羅蜜を受け!』、
乃至、
『般若波羅蜜』中に、
『説かれたように!』、
『行えば!』、
お前は、
便ち、
『一切智の法を得ることになり!』、
『一切智の法』を、
『得たならば!』、
乃至、
便ち、
『阿耨多羅三藐三菩提』を、
『得ることになるだろう!』と、
是のように、
『言うのには!』、
『及ばない!』。
何故ならば、
『般若波羅蜜』中に、
『諸の菩薩摩訶薩の阿鞞跋致の地』を、
『生じさせるからである!』。
乃至、
『十方の恒河沙に等しいほどの世界』も、
『是の通りである!』。
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復次憍尸迦。一閻浮提中眾生。發意求阿耨多羅三藐三菩提若有。善男子善女人。為是人演說般若波羅蜜。及其義解開示分別。如是言。汝來善男子。受是般若波羅蜜。乃至如般若波羅蜜中所說行。學已汝當得阿耨多羅三藐三菩提。 |
復た次ぎに、憍尸迦、一閻浮提中の衆生、意を発して、阿耨多羅三藐三菩提を求めんに、若しは有る善男子、善女人、是の人の為に、般若波羅蜜を演説し、乃び其の義を解いて開示し、分別して、是の如く言わん、『汝来たれ、善男子、是の般若波羅蜜を受けて、乃至般若波羅蜜中の所説の如く行じて、学び已らば、汝は、当に阿耨多羅三藐三菩提を得べし』、と。 |
復た次ぎに、
憍尸迦!
『一閻浮提』中の、
『衆生』が、
『意』を、
『発して!』、
『阿耨多羅三藐三菩提』を、
『求めている!』時、
若し、
有る、
『善男子、善女人』が、
是の、
『人』の為めに、
『般若波羅蜜』を、
『演説し!』、
『般若波羅蜜の義を解いて!』、
『開示し!』、
『分別して!』、
こう言ったとする、――
お前は、
『来い!』、
善男子!
是の、
『般若波羅蜜を受けて!』、
乃至、
『般若波羅蜜中に説かれたように!』、
『行え!』、
是の、
『般若波羅蜜を学んだならば!』、
お前は、
『阿耨多羅三藐三菩提』を、
『得るはずである!』、と。
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復有人為一阿鞞跋致菩薩。演說般若波羅蜜及其義解開示分別。如是言。善男子汝來受是般若波羅蜜。乃至如般若波羅蜜中所說行。學已汝當得阿耨多羅三藐三菩提。是善男子所得功德甚多。乃至十方如恒河沙等世界中亦如是。 |
復た有る人は、一阿鞞跋致の菩薩の為めに、般若波羅蜜を演説し、及び其の義を解いて、開示し、分別して、是の如く言わく、『善男子、汝は来たりて、是の般若波羅蜜を受け、乃至般若波羅蜜の所説の如く行ぜよ。学び已れば、汝は当に阿耨多羅三藐三菩提を得べし』、と。是の善男子の所得の功徳は甚だ多し。乃至十方の恒河沙に等しきが如き世界中も、亦た是の如し。 |
復た、
『有る人』は、
『一阿鞞跋致の菩薩の為に!』、
『般若波羅蜜を演説して!』、
『般若波羅蜜の義を解いて!』、
『開示し!』、
『分別して!』、
こう言ったとする、――
善男子!
お前は、
『来て!』、
是の、
『般若波羅蜜を受け!』、
乃至、
『般若波羅蜜に説かれたように!』、
『行え!』、
是の、
『般若波羅蜜を学べば!』、
お前は、
『阿耨多羅三藐三菩提』を、
『得ることになるだろう!』、と。
是の、
『善男子、善女人の得る!』、
『功徳』は、
『甚だ多いのであり!』、
乃至、
『十方の恒河沙に等しいほどの世界』中の、
『阿鞞跋致の菩薩』も、
『是の通りである!』。
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復次憍尸迦。若有一閻浮提中眾生。皆得阿鞞跋致阿耨多羅三藐三菩提。復有善男子善女人。以般若波羅蜜。為是人演說其義。於是中有一菩薩疾得阿耨多羅三藐三菩提。 |
復た次ぎに、憍尸迦、若し有る一閻浮提中の衆生は、皆、阿耨多羅三藐三菩提に阿鞞跋致なるを得、復た有る善男子、善女人は、般若波羅蜜を以って、是の人の為に、其の義を演説せんに、是の中に於いて、有る一菩薩、疾かに阿耨多羅三藐三菩提を得ん。 |
復た次ぎに、
憍尸迦!
若し、
『有る一閻浮提中の衆生』が、
皆、
『阿耨多羅三藐三菩提に向かって!』、
『阿鞞跋致であること!』を、
『得たとして!』、
復た、
『有る善男子、善女人』が、
是の、
『人の為に!』、
『般若波羅蜜』の、
『義』を、
『演説すれば!』、
是の中に、
『有る一菩薩』が、
『一閻浮提の衆生より!』、
『疾かに!』、
『阿耨多羅三藐三菩提』を、
『得るのである!』。
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若有善男子善女人。為是菩薩演說般若波羅蜜及其義解。是人功德最多。乃至十方如恒河沙等世界亦如是。 |
若し有る善男子、善女人、是の菩薩の為めに般若波羅蜜を演説し、及び其の義を解けば、是の人の功徳は最も多し。乃至十方の恒河沙に等しきが如き世界も亦た是の如し。 |
若し、
『有る善男子、善女人』が、
是の、
『菩薩の為に!』、
『般若波羅蜜を演説して!』、
『般若波羅蜜の義』を、
『解説すれば!』、
是の、
『人の功徳』は、
『最も多く!』、
乃至、
『十方の恒河沙に等しいほどの世界』も、
『是の通りである!』。
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釋提桓因白佛言。世尊。如菩薩摩訶薩。轉轉近阿耨多羅三藐三菩提者。如是應轉轉教行檀波羅蜜尸羅波羅蜜羼提波羅蜜毘梨耶波羅蜜禪波羅蜜般若波羅蜜。應教內空乃至無法有法空四念處乃至八聖道分佛十力四無所畏四無礙智十八不共法。亦應供養衣服臥具飲食湯藥隨其所須。是善男子善女人法施財施。供養是菩薩。所得功德勝於前者。何以故。世尊。是菩薩摩訶薩疾得阿耨多羅三藐三菩提故。 |
釈提桓因の仏に白して言さく、『世尊、菩薩摩訶薩の、転転として、阿耨多羅三藐三菩提に近づく者なるが如く、是の如く、応に転転と教えて、檀波羅蜜、尸羅波羅蜜、羼提波羅蜜、毘梨耶波羅蜜、禅波羅蜜、般若波羅蜜を行ぜしむべく、応に内空、乃至無法有法空、四念処、乃至八聖道分、仏の十力、四無所畏、四無礙智、十八不共法を教うべし。亦た応に、衣服、臥具、飲食、湯薬を、其の須むる所に随うて、供養すべし。是の善男子、善女人の法施、財施もて、是の菩薩を供養すれば、得る所の功徳は、前の者に勝らん。何を以っての故に、世尊、是の菩薩摩訶薩は、疾かに、阿耨多羅三藐三菩提を得るが故なり。 |
『釈提桓因』は、
『仏に白して!』、こう言った、――
世尊!
例えば、
『菩薩摩訶薩』が、
転転として( increasingly )、
『阿耨多羅三藐三菩提』に、
『近づけば!』、
是のように、
転転として、
『檀、尸羅、羼提、毘梨耶、禅、般若波羅蜜』を、
『教えて!』、
『行わせるはずであり!』、
『内空、乃至無法有法空や!』、
『四念処、乃至八聖道分や!』、
『仏の十力、四無所畏、四無礙智、十八不共法』を、
『教えるはずであり!』、
亦た、
『衣服、臥具、飲食、湯薬』を、
『所須に随って( as requied )!』、
『供養するはずです!』。
是の、
『善男子、善女人』が、
『法施、財施を用いて!』、
是の、
『菩薩を供養して、得られる!』、
『功徳』は、
『前者に勝ります!』。
何故ならば、
世尊!
是の、
『菩薩摩訶薩』は、
疾かに、
『阿耨多羅三藐三菩提』を、
『得るからです!』。
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爾時慧命須菩提語釋提桓因言。善哉善哉。憍尸迦。汝為聖弟子。安慰諸菩薩摩訶薩。為阿耨多羅三藐三菩提者。以法施財施。利益法應爾。 |
爾の時、慧命須菩提の釈提桓因に語りて言わく、『善い哉、善い哉、憍尸迦、汝が聖弟子と為りて、諸の菩薩摩訶薩の阿耨多羅三藐三菩提を為さんとする者を安慰せり。、法施、財施を以ってする利益の法は、応に爾るべし。 |
爾の時、
『慧命須菩提』が、
『釈提桓因』に語って、こう言った、――
善いぞ!
善いぞ!
憍尸迦!
お前は、
『聖弟子と為り!』、
『諸菩薩摩訶薩』の、
『阿耨多羅三藐三菩提を為そうとする!』者を、
『安慰した!』。
『法施や、財施を用いる!』、
『利益の法』は、
『爾うでなければならない!』。
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参考:『大般若経巻168』:『爾時具壽善現告天帝釋言。善哉善哉。憍尸迦。汝乃能勸勵彼菩薩摩訶薩。復能攝受彼菩薩摩訶薩。亦能護助彼菩薩摩訶薩。汝今已作佛聖弟子。所應作事。一切如來諸聖弟子。為欲利樂諸有情故。方便勸勵彼菩薩摩訶薩。令速趣無上正等菩提。以法施財施。攝受護助彼菩薩摩訶薩。令速證無上正等菩提。何以故。憍尸迦。一切如來聲聞獨覺世間勝事。由彼菩薩摩訶薩故而得出生。所以者何。若無菩薩摩訶薩發阿耨多羅三藐三菩提心者。則無有能修學布施淨戒安忍精進靜慮般若波羅蜜多。亦無有能安住內空外空內外空空空大空勝義空有為空無為空畢竟空無際空散空無變異空本性空自相空共相空一切法空不可得空無性空自性空無性自性空。亦無有能安住真如法界法性不虛妄性不變異性平等性離生性法定法住實際虛空界不思議界。亦無有能安住苦聖諦集聖諦滅聖諦道聖諦。亦無有能修學四靜慮四無量四無色定。亦無有能修學八解脫八勝處九次第定十遍處。亦無有能修學四念住四正斷四神足五根五力七等覺支八聖道支。亦無有能修學空解脫門無相解脫門。無願解脫門。亦無有能修學五眼六神通。亦無有能修學佛十力四無所畏四無礙解大慈大悲大喜大捨十八佛不共法。亦無有能修學無忘失法恒住捨性。亦無有能修學一切智道相智一切相智。亦無有能修學一切陀羅尼門。一切三摩地門。』
参考:『大般若経巻432』:『爾時具壽善現告天帝釋言。善哉善哉。憍尸迦。汝乃能勸勵彼菩薩摩訶薩。復能攝受彼菩薩摩訶薩。亦能護助彼菩薩摩訶薩。汝今已作佛聖弟子所應作事。何以故。憍尸迦。一切如來諸聖弟子。為欲利樂諸有情故。方便勸勵彼菩薩摩訶薩。令速趣無上正等菩提。以法施財施教誡教授。供養攝受勤加護助彼菩薩摩訶薩。令速證無上正等菩提。所以者何。一切如來聲聞獨覺世間勝事。由彼菩薩摩訶薩故而得出現。何以故。憍尸迦。若無菩薩摩訶薩發起無上正等覺心。則無菩薩摩訶薩能學六波羅蜜多乃至十八佛不共法。若無菩薩摩訶薩學六波羅蜜多乃至十八佛不共法。則無菩薩摩訶薩證得無上正等菩提。若無菩薩摩訶薩證得無上正等菩提。則無如來聲聞獨覺世間勝事。』 |
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何以故。菩薩中生諸佛聖眾。若菩薩不發阿耨多羅三藐三菩提心者。是諸菩薩不能學六波羅蜜乃至十八不共法。若不學六波羅蜜乃至十八不共法者。不能得阿耨多羅三藐三菩提。若不能得阿耨多羅三藐三菩提者。則無聲聞辟支佛。 |
何を以っての故に、菩薩中に、諸の仏の聖衆を生ずればなり。若し菩薩にして、阿耨多羅三藐三菩提の心を発さざれば、是の諸の菩薩は、六波羅蜜、乃至十八不共法を学ぶ能わず。若し六波羅蜜、乃至十八不共法を学ばざれば、阿耨多羅三藐三菩提を得る能わず。若し阿耨多羅三藐三菩提を得る能わざれば、則ち声聞、辟支仏無し。 |
何故ならば、
『菩薩』中に、
『諸仏の聖衆』を、
『生じるからである!』。
若し、
『菩薩』が、
『阿耨多羅三藐三菩提の心を発さなければ!』、
是の、
『諸の菩薩』は、
『六波羅蜜、乃至十八不共法』を、
『学ぶことができず!』、
若し、
『六波羅蜜、乃至十八不共法を学ばなければ!』、
『阿耨多羅三藐三菩提』を、
『得ることができず!』、
若し、
『阿耨多羅三藐三菩提を得られなければ!』、
則ち、
『声聞も、辟支仏も!』、
『無いのである!』。
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聖衆(しょうじゅ):梵語 aarya-gaNa の訳、真理を覚った賢人集団( an association of the enlightened sages )の意。 |
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以是故。憍尸迦。諸菩薩摩訶薩。學六波羅蜜乃至十八不共法。學六波羅蜜乃至十八不共法時。得阿耨多羅三藐三菩提。得阿耨多羅三藐三菩提故。斷地獄畜生餓鬼道。世間便有剎利大姓婆羅門大姓居士大家四天王天乃至非有想非無想天。便有檀波羅蜜尸羅羼提毘梨耶禪波羅蜜般若波羅蜜。內空乃至無法有法空。四念處乃至十八不共法出現於世。聲聞辟支佛乘佛乘。皆現於世 |
是を以っての故に、憍尸迦、諸の菩薩摩訶薩は、六波羅蜜、乃至十八不共法を学び、六波羅蜜、乃至十八不共法を学べば、時に阿耨多羅三藐三菩提を得、阿耨多羅三藐三菩提を得るが故に、地獄、畜生、餓鬼の道を断じ、世間には便ち刹利の大姓、婆羅門の大姓、居士の大家、四天王天、乃至非有想非無相天有り、便ち檀波羅蜜、尸羅、羼提、毘梨耶、禅波羅蜜、般若波羅蜜、内空、乃至無法有法空、四念処、乃至十八不共法有りて、世に出現し、声聞、辟支仏乗、仏乗も、皆、世に現る。 |
是の故に、
憍尸迦!
諸の、
『菩薩摩訶薩』は、
『六波羅蜜、乃至十八不共法を学べば!』、
『六波羅蜜、乃至十八不共法を学ぶ!』時、
『阿耨多羅三藐三菩提』を、
『得ることになり!』、
『阿耨多羅三藐三菩提を得る!』が故に、
『地獄、畜生、餓鬼道を断じて!』、
『世間』には、
便ち( easily )、
『刹利、婆羅門の大姓、居士の大家や!』、
『四天王天、乃至非有想非無想天』が、
『有り!』、
便ち、
『檀、尸羅、羼提、毘梨耶、禅、般若波羅蜜や!』、
『内空、乃至無法有法空や!』、
『四念処、乃至十八不共法』が、
『有って!』、
是れ等が、
『世間』に、
『出現するのであり!』、
『声聞乗や、辟支仏乗や、仏乗』が、
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