【經】憍尸迦。若有善男子善女人。佛般涅槃後。為供養佛故。作七寶塔高一由旬。天香天華天瓔珞天擣香天澤香天衣天幢蓋天伎樂。供養恭敬尊重讚歎。憍尸迦。於汝意云何。是善男子善女人。從是因緣得福多不。釋提桓因言。世尊。甚多甚多。 |
憍尸迦、若し、有る善男子、善女人、仏の般涅槃の後、仏を供養せんが為の故に、七宝の塔の高さ一由旬なるを作り、天香、天華、天の瓔珞、天の擣香、天の沢香、天衣、天の幢蓋、天の伎楽もて供養し、恭敬、尊重、讃歎すれば、憍尸迦、汝が意に於いて云何、是の善男子、善女人は、是の因縁により、福を得ること多しや、不や。』と。釈提桓因の言わく、『世尊、甚だ多し、甚だ多し。』と。 |
憍尸迦!
若し、
有る、
『善男子、善女人』が、
『仏の般涅槃した!』後、
『仏を供養する!』為の故に、
『高さ一由旬』の、
『七宝の塔』を、
『作り!』、
『天の香、華、瓔珞、擣香、沢香、衣、幢蓋、伎楽を用いて!』、
是の、
『塔』を、
『供養し、恭敬、尊重、讃歎すれば!』、
憍尸迦!
お前の、
『意』には、何うなのか?――
是の、
『善男子、善女人』は、
是の、
『因緣より、得られる!』、
『福』は、
『多いだろうか?』。
『釈提桓因』は、こう言った、――
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参考:『大般若経巻第428』:『復次憍尸迦。有善男子善女人等。於諸如來般涅槃後。為供養佛設利羅故。以妙七寶起窣堵波。種種珍奇間雜嚴飾。其量高大一踰繕那。廣減高半。復以種種天妙花鬘塗散等香衣服瓔珞寶幢幡蓋諸妙珍奇伎樂燈明。盡其形壽供養恭敬尊重讚歎。於意云何。是善男子善女人等。由此因緣得福多不。天帝釋言。甚多世尊。甚多善逝。佛告憍尸迦。若善男子善女人等。不離一切智智心。以無所得而為方便。於此般若波羅蜜多。至心聽聞受持讀誦。精勤修學如理思惟。廣為有情宣說流布。或有書寫種種莊嚴供養恭敬尊重讚歎。復以種種上妙花鬘塗散等香衣服瓔珞寶幢幡蓋諸妙珍奇伎樂燈明而為供養。是善男子善女人等。由此因緣所生福聚。甚多於彼無量無邊。復次憍尸迦。置此一事。有善男子善女人等。於諸如來般涅槃後。為供養佛設利羅故。以妙七寶起窣堵波。種種珍奇間雜嚴飾。其量高大一踰繕那。廣減高半。如是充滿一贍部洲。或四大洲。或小千界。或中千界。或復三千大千世界。皆以種種天妙花鬘乃至燈明。盡其形壽供養恭敬尊重讚歎。於意云何。是善男子善女人等。由此因緣得福多不。天帝釋言。甚多世尊。甚多善逝。佛告憍尸迦。若善男子善女人等不離一切智智心。以無所得而為方便。於此般若波羅蜜多。至心聽聞受持讀誦。精勤修學如理思惟。廣為有情宣說流布。或有書寫種種莊嚴供養恭敬尊重讚歎。復以種種上妙花鬘乃至燈明而為供養。是善男子善女人等。由此因緣所生福聚。甚多於彼無量無邊。』 |
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佛言。不如是善男子善女人聞是般若波羅蜜書寫受持親近正憶念。不離薩婆若心。亦供養恭敬尊重讚歎。若花香瓔珞擣香澤香幢蓋伎樂供養。是善男子善女人福德多。 |
仏の言わく、『是の善男子、善女人の、是の般若波羅蜜を聞きて、書写し、受持、親近、正憶念して薩婆若の心を離れず、亦た供養、恭敬、尊重、讃歎し、若しは花香、瓔珞、擣香、沢香、幢蓋、伎楽もて供養するには如かず。是の善男子、善女人の福徳は多し。 |
『仏』は、こう言われた、――
是の、
『善男子、善女人』が、
是の、
『般若波羅蜜を聞いて!』、
『書写し、受持し、親近して!』、
『正しく憶念して!』、
『薩婆若の心』を、
『離れず!』、
亦た、
『般若波羅蜜の経巻』を、
『供養、恭敬、尊重、讃歎して!』、
『華、香、瓔珞、擣香、沢香、幢蓋、伎楽などを供養する!』には、
『及ばない!』。
是の、
『善男子、善女人』の、
『福徳』は、
『多いのである!』。
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佛告釋提桓因。憍尸迦。置一七寶塔。若善男子善女人。供養佛故。佛般涅槃後。起七寶塔滿閻浮提。皆高一由旬。恭敬尊重讚歎華香瓔珞幢蓋伎樂供養。憍尸迦。於汝意云何。是善男子善女人得福多不。釋提桓因言。世尊。其福甚多。 |
仏の釈提桓因に告げたまわく、『憍尸迦、一の七宝の塔を置いて、若し、善男子、善女人は、仏を供養せるが故に、仏の般涅槃の後、七宝の塔を起てて、閻浮提を満て、皆高さ一由旬なるを、恭敬、尊重、讃歎し、華香、瓔珞、幢蓋、伎楽もて供養すれば、憍尸迦、汝が意に於いて云何、是の善男子、善女人の福を得ること多しや、不や。釈提桓因の言わく、『世尊、其の福は甚だ多し。』と。 |
『仏』は、
『釈提桓因』に、こう告げられた、――
憍尸迦!
『一七宝の塔を置いて!』、
若し、
『善男子、善女人』が、
『仏を供養する!』為の故に、
『仏の般涅槃した!』後に、
『皆、高さ一由旬の!』、
『七宝の塔を起てて!』、
『閻浮提』を、
『満たし!』、
是の、
『塔を恭敬、尊重、讃歎して!』、
『華、香、瓔珞、幢蓋、伎楽』を、
『供養すれば!』、
憍尸迦!
お前の、
『意』には、何うなのか?――
是の、
『善男子、善女人の得る!』、
『福』は、
『多いだろうか?』。
『釈提桓因』は、こう言った、――
世尊!
其の、
『福』は、
『甚だ多い( very much )!』、と。
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甚(じん):<疑問代名詞>何と( what )、何故( why )。<形容詞>[本義]~に溺れる/耽溺する( abandon oneself to,
indulge in )。やり過ぎる/度が過ぎる( go too far, overdo )、恐るべき/手に負えない/ゆゆしき( terrible,
formidable, serious )、盛んな/大きな( prevailing, great )、深厚な/深い( deep, profound
)、重要な( important )。<副詞>極端/非常/異常に( very, extremely )、誠に/真に( certainly )。<動詞>超過/勝過する(
more than )、責める( blame )。 |
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佛言。不如是善男子善女人如前供養般若波羅蜜其福甚多。 |
仏の言わく、『是の善男子、善女人の、前の如く般若波羅蜜を供養するには如かず。其の福の甚だ多し。 |
『仏』は、こう言われた、――
是の、
『善男子、善女人』が、
前のように、
『般若波羅蜜を供養する!』には、
『及ばない!』。
其の、
『福』は、
『甚だ多い( be more )!』。
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憍尸迦。復置一閻浮提滿中七寶塔。有善男子善女人。供養佛故。佛般涅槃後。起七寶塔滿四天下。皆高一由旬。供養如前。憍尸迦。於汝意云何。是善男子善女人其福多不。釋提桓因言。甚多甚多。 |
憍尸迦、復た一閻浮提の中を満てる七宝の塔を置いて、有る善男子、善女人は、仏を供養せるが故に、仏の般涅槃の後、七宝の塔を起てて、四天下を満て、皆高さ一由旬なるを、供養すること前の如くなれば、憍尸迦、汝が意に於いて云何、是の善男子、善女人の、其の福は多しや、不や。釈提桓因の言わく、『甚だ多し、甚だ多し。』と。 |
憍尸迦!
復た、
『一閻浮提中を満たす!』、
『七宝の塔』を、
『置いて!』、
有る、
『善男子、善女人』が、
『仏を供養する!』為の故に、
『仏の般涅槃した!』後に、
『皆、高さ一由旬の!』、
『七宝の塔を起てて!』、
『四天下』を、
『満たし!』、
前のように、
憍尸迦!
お前の、
『意』には、何うなのか?――
是の、
『善男子、善女人』の、
『福』は、
『多いだろうか?』。
『釈提桓因』は、こう言った、――
『甚だ多い!』、
『甚だ多い!』、と。
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佛言。不如是善男子善女人書持般若波羅蜜恭敬尊重。讚歎華香乃至伎樂供養其福甚多。 |
仏の言わく、『是の善男子、善女人の、般若波羅蜜を書持し、恭敬、尊重、讃歎し華香、乃至伎楽を供養するには如かず。其の福は甚だ多し。 |
『仏』は、こう言われた、――
是の、
『善男子、善女人』が、
『般若波羅蜜を書写して、受持し!』、
『恭敬、尊重、讃歎して!』、
『華香、乃至伎楽を供養する!』には、
『及ばない!』。
其の、
『福』は、
『甚だ多いからである!』。
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憍尸迦。復置四天下滿中七寶塔。若有善男子善女人。供養佛故。佛般涅槃後。起七寶塔滿小千世界。皆高一由旬。供養如前。憍尸迦。於汝意云何。是善男子善女人。其福多不。釋提桓因言甚多甚多。 |
憍尸迦、復た四天下の中を満たす七宝の塔を置け。若しは、有る善男子、善女人は、仏を供養せるが故に、仏の般涅槃の後、七宝の塔を起てて、小千世界を満て、皆高さ一由旬なるを、供養すること、前の如くなれば、憍尸迦、汝が意に於いて云何、是の善男子、善女人の、其の福は多しや、不や。釈提桓因の言わく、『甚だ多し、甚だ多し。』と。 |
憍尸迦!
復た、
『四天下中を満たす!』、
『七宝の塔』を、
『置いて!』、
有る、
『善男子、善女人』が、
『仏を供養する!』為の故に、
『仏の般涅槃した!』後に、
『皆、高さ一由旬の!』、
『七宝の塔を起てて!』、
『小千世界』を、
『満たし!』、
前のように、
憍尸迦!
お前の、
『意』には、何うなのか?――
是の、
『善男子、善女人』の、
『福』は、
『多いだろうか?』。
『釈提桓因』は、こう言った、――
『甚だ多い!』、
『甚だ多い!』、と。
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佛言。不如是善男子善女人書是般若波羅蜜受持恭敬尊重讚歎華香乃至伎樂供養其福甚多。 |
仏の言わく、『是の善男子、善女人の、是の般若波羅蜜を書きて受持し、恭敬、尊重、讃歎して華香、乃至伎楽もて供養するに如かず。其の福は甚だ多し。 |
『仏』は、こう言われた、――
是の、
『善男子、善女人』が、
是の、
『般若波羅蜜を書写して、受持し!』、
『恭敬、尊重、讃歎して!』、
『華香、乃至伎楽を供養する!』には、
『及ばない!』。
其の、
『福』は、
『甚だ多いからである!』。
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憍尸迦。復置小千世界滿中七寶塔。若有善男子善女人。供養佛故。佛般涅槃後。起七寶塔滿二千中世界。皆高一由旬。供養如前。不如供養般若波羅蜜其福甚多。 |
憍尸迦、復た小千世界の中を満たす七宝の塔を置け。若しは、有る善男子、善女人は、仏を供養せるが故に、仏の般涅槃の後、七宝の塔を起てて、二千中世界を満て、皆高さ一由旬なるを供養すること前の如くならんに、般若波羅蜜を供養する、其の福の甚だ多きには如かず。 |
憍尸迦!
復た、
『小千世界中を満たす!』、
『七宝の塔』を、
『置いて!』、
有る、
『善男子、善女人』が、
『仏を供養する!』為の故に、
『仏の般涅槃した!』後に、
『皆、高さ一由旬の!』、
『七宝の塔を起てて!』、
『二千中世界』を、
『満たし!』、
前のように、
是の、
『塔を供養しても!』、
『般若波羅蜜を供養する!』には、
『及ばない!』、
其の、
『福』は、
『甚だ多いからである!』。
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復置二千中世界七寶塔。若有善男子善女人。供養佛故。佛般涅槃後。起七寶塔滿三千大千世界。皆高一由旬。盡形壽供養天華天香天瓔珞乃至天伎樂。於汝意云何。是善男子善女人得福多不。釋提桓因言。世尊。甚多甚多。 |
復た、二千中世界の七宝の塔を置け。若し、有る善男子、善女人は仏を供養せるが故に、仏の般涅槃の後、七宝の塔を起てて、三千大千世界を満て、皆高さ一由旬なるを、形寿を尽くして、天華、天香、天の瓔珞、乃至天の伎楽を供養すれば、汝が意に於いて云何、是の善男子、善女人の福を得ること多しや、不や。釈提桓因の言わく、『世尊、甚だ多し、甚だ多し。』と。 |
復た、
『二千中世界』の、
『七宝の塔』を、
『置いて!』、
有る、
『善男子、善女人』が、
『仏を供養する!』為の故に、
『仏の般涅槃した!』後に、
『皆、高さ一由旬の!』、
『七宝の塔を起てて!』、
『三千大千世界』を、
『満たし!』、
『形寿を尽くすまで!』、
是の、
『塔』を、
『天の華、香、瓔珞、乃至伎楽で!』、
『供養すれば!』、
お前の、
『意』には、何うなのか?――
是の、
『善男子、善女人の得る!』、
『福』は、
『多いだろうか?』。
『釈提桓因』は、こう言った、――
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佛言。不如是善男子善女人書持是般若波羅蜜恭敬尊重讚歎華香乃至伎樂供養其福甚多。 |
仏の言わく、是の善男子、善女人の是の般若波羅蜜を書持し、恭敬、尊重、讃歎して、華香、乃至伎楽を供養するには如かず。其の福の甚だ多し。 |
『仏』は、こう言われた、――
是の、
『善男子、善女人』が、
是の、
『般若波羅蜜を書写して、受持し!』、
『恭敬、尊重、讃歎して!』、
『華香、乃至伎楽を供養する!』には、
『及ばない!』。
其の、
『福』は、
『甚だ多いのである!』。
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復置三千大千世界中七寶塔。若三千大千世界中眾生。一一眾生供養佛故。佛般涅槃後。各起七寶塔。恭敬尊重讚歎花香乃至伎樂供養。若有善男子善女人。書持般若波羅蜜乃至正憶念。不離薩婆若心。亦恭敬尊重讚歎華香瓔珞乃至伎樂供養。是人得福甚多。 |
復た三千大千世界中の七宝の塔を置け。若しは、三千大千世界中の衆生の一一の衆生は、仏を供養せるが故に、仏の般涅槃の後、各七宝の塔を起てて、恭敬し、尊重、讃歎し、花香、乃至伎楽もて供養せん。若しは有る善男子、善女人は、般若波羅蜜を書持し、乃至正憶念して、薩婆若の心を離れず、亦た恭敬、尊重、讃歎し、華香、瓔珞、乃至伎楽もて供養せんに、是の人の福を得ること、甚だ多し。 |
復た、
『三千大千世界』中の、
『七宝の塔』を、
『置いて!』、
若し、
『三千大千世界中の衆生』の、
『一一の衆生』が、
『仏を供養する!』為の故に、
『仏の般涅槃した!』後に、
各各、
『七宝の塔』を、
『起てて!』、
是の、
『塔を恭敬し、尊重、讃歎して!』、
『華香、乃至伎楽』を、
『供養したとしても!』、
有る、
『善男子、善女人』が、
『般若波羅蜜を書写、受持し!』、
『薩婆若の心を離れず!』、
是の、
『経巻を恭敬、尊重、讃歎して!』、
『華香、瓔珞、乃至伎楽』を、
『供養すれば!』、
是の、
『人の得る!』、
『福』は、
『甚だ多い( be more )!』。
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釋提桓因白佛言。如是如是。世尊。是人供養恭敬尊重讚歎是般若波羅蜜。則為供養過去未來現在佛。 |
釈提桓因の仏に白して言さく、『是の如し、是の如し。世尊、是の人の、是の般若波羅蜜を供養し、恭敬、尊重、讃歎するは、則ち過去、未来、現在の仏を供養すと為す。 |
『釈提桓因』は、
『仏』に白して、こう言った、――
その通りです!、
その通りです!。
世尊!
是の、
『人』が、
是の、
『般若波羅蜜』を、
『供養、恭敬、尊重、讃歎すれば!』、
則ち、
『過去、未来、現在の仏』を、
『供養することになる!』。
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参考:『大般若経巻第428』:『時天帝釋即白佛言。如是世尊。如是善逝。若善男子善女人等。供養恭敬尊重讚歎如是般若波羅蜜多。當知即為供養恭敬尊重讚歎過去未來現在諸佛世尊。假使十方各如殑伽沙等世界一切有情。各於如來般涅槃後為供養佛設利羅故。以妙七寶起窣堵波。種種珍奇間雜嚴飾。其量高大一踰繕那。廣減高半。各滿三千大千世界中無空隙。復以種種天妙花鬘乃至燈明。若經一劫或一劫餘。供養恭敬尊重讚歎。世尊。是諸有情由此因緣得福多不。佛言。彼福無量無邊。天帝釋言。若善男子善女人等。不離一切智智心。以無所得而為方便。於此般若波羅蜜多。至心聽聞受持讀誦。精勤修學如理思惟。廣為有情宣說流布。或有書寫種種莊嚴。供養恭敬尊重讚歎。復以種種上妙花鬘乃至燈明而為供養。是善男子善女人等。由此因緣所生福聚甚多於彼。無量無邊不可思議不可稱計。何以故。世尊。由此般若波羅蜜多。能總攝藏一切善法。所謂十善業道。若四靜慮四無量四無色定。若四聖諦觀。若三十七菩提分法。若三解脫門。若六神通。若八解脫九次第定。若布施波羅蜜多乃至般若波羅蜜多。若內空乃至無性自性空。若一切三摩地門陀羅尼門。若佛十力四無所畏四無礙解大慈大悲大喜大捨十八佛不共法。若一切智道相智一切相智。若餘無量無邊佛法。皆攝入此甚深般若波羅蜜多。』 |
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世尊。若十方如恒河沙等世界眾生。一一眾生供養佛故。佛般涅槃後。各起七寶塔高一由旬。是人若一劫若減一劫。恭敬尊重讚歎華香乃至伎樂供養。世尊。是善男子善女人得福多不。佛言。甚多。 |
世尊、若しは、十方の恒河沙に等しきが如き、世界の衆生の一一の衆生、仏を供養せるが故に、仏の般涅槃の後、各七宝の塔の高さ一由旬なるを起て、是の人、若しは一劫、若しは減一劫、恭敬し、尊重、讃歎して、華香、乃至伎楽もて供養せん。世尊、是の善男子、善女人の福を得ること、多しや不や。仏の言わく、『甚だ多し。』と。 |
世尊!
若し、
『十方』の、
『恒河沙に等しい世界の衆生』の、
『一一の衆生』が、
『仏を供養する!』為の故に、
『仏の涅槃した!』後、
各各、
『高さ一由旬』の、
『七宝の塔』を、
『起て!』、
是の、
『人』が、
『一劫か、減一劫』、
是の、
『塔を恭敬、尊重、讃歎して!』、
『華香、乃至伎楽』を、
『供養すれば!』、
世尊!
是の、
『善男子、善女人の得る!』、
『福』は、
『多いですか?』。
『仏』は、こう言われた、――
『甚だ!』、
『多い!』、と。
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釋提桓因言。若有善男子善女人。書持是般若波羅蜜。乃至正憶念。亦恭敬尊重讚歎華香乃至伎樂供養其福大多。 |
釈提桓因の言わく、『若しは、有る善男子、善女人、是の般若波羅蜜を書持して、乃至正憶念し、亦た恭敬、尊重、讃歎し、華香、乃至伎楽もて供養せん。其の福は大いに多し。 |
『釈提桓因』は、こう言った、――
若し、
有る、
『善男子、善女人』が、
是の、
『般若波羅蜜を書写、受持して!』、
乃至、
『正しく!』、
『憶念し!』、
是の、
『経巻を恭敬、尊重、讃歎して!』、
『華香、乃至伎楽』を、
『供養すれば!』、
其の、
『福』は、
『大いに多い( extremely much )!』。
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何以故。世尊。一切善法皆入般若波羅蜜中。所謂十善道。四禪四無量心四無色定。三十七品。三解脫門空無相無作。四諦苦諦集諦滅諦道諦。六神通八解脫九次第定。檀波羅蜜。尸羅波羅蜜。羼提波羅蜜。毘梨耶波羅蜜。禪波羅蜜。般若波羅蜜。內空乃至無法有法空。諸三昧門。諸陀羅尼門。佛十力四無所畏。四無礙智。大慈大悲十八不共法。一切智道種智一切種智。 |
何を以っての故に、世尊、一切の善法は、皆、般若波羅蜜中に入ればなり。謂わゆる十善道、四禅、四無量心、四無色定、三十七品、三解脱門の空、無相、無作、四諦の苦諦、集諦、滅諦、道諦、六神通、八解脱、九次第定、檀波羅蜜、尸羅波羅蜜、羼提波羅蜜、毘梨耶波羅蜜、禅波羅蜜、般若波羅蜜、内空、乃至無法有法空、諸の三昧門、諸の陀羅尼門、仏の十力、四無所畏、四無礙智、大慈大悲、十八不共法、一切智、道種智、一切種智なり。 |
何故ならば、
世尊!
『一切の善法』は、
謂わゆる、
『十善道、四禅、四無量心、四無色定、三十七品や!』、
『三解脱門の空、無相、無作、四諦の苦諦、集諦、滅諦、道諦や!』、
『六神通、八解脱、九次第定や!』、
『檀、尸羅、羼提、毘梨耶、禅、般若波羅蜜や!』、
『内空、乃至無法有法空や!』、
『諸の三昧門、諸の陀羅尼門や!』、
『仏の!』、
『十力、四無所畏、四無礙智、大慈大悲や!』、
『十八不共法、一切智、道種智、一切種智は!』、
皆、
『般若波羅蜜』中に、
『入るのです!』。
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世尊。是名一切諸佛法印。是法中一切聲聞及辟支佛。過去未來現在諸佛。學是法印得度彼岸 |
世尊、是れを一切の諸仏の法印と名づけ、是の法中に、一切の声聞、乃至辟支仏、過去、未来、現在の諸仏は、是の法印を学びて、彼岸に度ることを得たまえばなり。 |
世尊!
是の、
是の、
『法』中に、
一切の、
『声聞、辟支仏も!』、
『過去、未来、現在の諸仏』も、
是の、
『法印を学んで!』、
『彼岸に度られるのです!』、と。
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